若かりし日に読んでいた
剣と魔法の物語
指輪をめぐるお話や
竜と戦士の冒険譚
夢中でページをめくった
若くシンプルな日々
あの胸の高鳴りを
今でもよく覚えている
きっと あの頃の僕のように
胸をときめさせて
だれかが読んでくれると信じ
今日も 筆を執る
やっと あの日の僕に
届けたかった物語を
今 ようやく綴っている
日々の努めとして
多分 自分が一番楽しんでいる
あまり 読者がなくても
だから あの日の僕に向けて
僕は書いているのだ
いつか 大勢の若人に
読んでもらえると信じ
今日も 筆を執る
日々の努めとして