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失っても 失い続けても

先日、テレビで鬼滅の無限列車編を観た。

私は劇場で一度観ている。
あの時は、BGMの迫力とアニメ自体の美しさ、それこそジェットコースター並みの展開に翻弄され続け、あっと言う間にエンディング。
マスクの中は涙と鼻水で大変な状態になってしまった。

ラストのLiSAの『炎』で更に号泣。
自分の中で過去最高に心をふるわせた映画だとまで思った。

あれからおよそ10ヶ月の時を経て観たこの映画は
一度目よりももっと心に響いた。

それは、自分と炭治郎や煉獄さんとが重なり合うと思えたシーンが二度目だからこそ、より鮮明に迫ってきたからだった。

劇中で流れる『炭治郎のうた』のメロディー。
歌詞が頭に浮かんだ。

『どんなに苦しくても 前へ 前へ進め 絶望断ち』
人生は苦しいことだらけだ。
それでも生きていくしかない。命ある限り。

『失っても 失っても 生きていくしかない』
今までどれだけのことを、人を失ってきただろう。
失い続けることが生きること。
いつの間にかそう思うようになった。

それでも、失うからこそ、尊い。
そう言った煉獄さんの思いとも重なる。

こんなことを書きながらも
鼻の奥がツンとなり、涙が出てきそうになる。

何が言いたいかと言えば…
人生は尊い。
これに尽きると言う事だ。

大切な人を失う度に感じる喪失感。孤独感。
その人がいた心の一箇所が空洞になる感覚。
でも、時間が経てば、失う前よりもっと、その人が残してくれたたくさんのものが、ある瞬間に大きく蘇ってくる。
失ったと思っていたけれど、ちゃんと自分の中にあって、いてくれている。
そう思えるようになった。

失い続けることが生きることだとしても
生き切ることは尊くて、あたたかい。

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