ブンブンジャーの幕あけ
暖冬で雪の少ない今年、山形ではいまさら思い出したかのように容赦なくドサドサと雪が降っている。
そんな3月最初の日曜日。
次なる新しいスーパー戦隊、
『爆上戦隊ブンブンジャー』の放送がはじまった。
このブンブンジャー、初回限定から見事に心をつかまれたのでその感想をかんたんに記録しておきたい。
第一話「届け屋のハンドル」ストーリー
物語は、「届け屋」である範道大也のひとつのミッションからはじまる。
望まぬ結婚式まっただ中の花嫁を、花嫁の彼氏である依頼主に届けるのが、今回のミッションだ。
その花嫁・未来を式場から連れだし、空港に向かう道中、大也たちは、大宇宙侵略大走力団「ハシリヤン」に追われることとなり……。
詳細は公式サイトのストーリーを参照されたし(さっそく投げだすなよ)。
「運び屋」ではなく「届け屋」
ブンブンジャー、すでにレッドとブルーの戦隊としての活動が基盤としてある。
彼らがどうやら生業にしているらしいのが「届け屋」だ。
公式サイトによると、ブンレッドである範道大也のモットーは、
「頼まれたものは何があろうが絶対に届ける」
なのだそうだ。
で、「運び屋」じゃなくて「届け屋」なんだな、と思って。
「運び屋」って意味的にも使うべきではないだろうけれど、それにしたって「届け屋」ってすごくいいな、と思って。
「運ぶ」だと、場所から場所への移動で、モノを運搬する「作業」のイメージで、淡白な感じがする。
でも「届ける」って。
「届ける」だと、こう、人から人へ手渡しするような、友だちへのプレゼントを大事にかかえておくような、すきな人への手紙をそっと忍ばせておくような。
「届ける」には、だれかの想い・情があって、どこかあたたかみがあって、そこに意思がある。
そういう熱を、このブンブンジャーの1話に感じて、なんだかグッと引き込まれなどした。
レッドの頼もしさ
それにしても、範道大也/ブンレッド、初回からかっこよすぎやしないか。
新たにチームに加わった志布戸未来/ブンピンクの好奇心のかたまりキラキラわんぱく新人みは、まさにあのレッドあってこそ。
地に足のついたベテランの風格・メンバーからの信頼厚くチームをまとめ上げる圧倒的リーダー感・新人をサポートしのびのびと強みを最大限に引き出す頼れる先輩みがたまらない。
第1話に感じた大也の魅力は、2つだ。
察するまなざし
多くを語らぬ余白
大也、初回からあの安心感と隙のなさ、窮地でも笑みを浮かべられる余裕、もう頼もしすぎるだろ……。
まず、彼の「まなざし」というか、目の配り方がすごくいい。
未来の表情や、言葉の向こう側を、ジッと見て観察してくみ取る、その「察しのよさ」は、その経験の積み重ねを物語るようですらある(レッドとブルーはいつからブンブンジャーやってたんだろうね?過去回とかあるかな、たのしみだなあ)。
そして、察したうえで、否定したり感情的になったり、問い詰めたりもしないんだよね。
だからといって全肯定するわけでもなく、ただただ、尊重する。
そして、見たり聴いたり「観察」してから言葉を発するまでの「間」が絶妙なのよね。
初回からこの余裕よ……。
このさ、未来の「やだ。」に対して、「なんで?」とか言わないのね。
「捨てていく」を貫きもしない。
不利な状況になろうとも、どんな展開になろうとも、相手の意思を尊重する、予想外をおもしろがれる、その器のデカさ。
このレッド、できる……!
で、背中で語る、実力で黙らせる、実力派。
こんな先輩に出会ったらそりゃああーたモチベーション爆上げ不可避だろうさ。
あの未来の目のキラキラは、テレビ画面を見つめるわたしの目の輝きとも重なるものがあった。
か、かっけ〜〜〜〜〜〜〜といまだ何も知らない5歳児の内なるわたしと、歴代スーパー戦隊を少しは知った29歳のわたしが、画面に釘づけだった。
自分のハンドルを握るということ
ブンブンジャー第1話、
「わたしに必要な物語じゃん……」と思わざるを得なかったのは、「自分のハンドルを握る」というテーマが描かれた点にもある。
以前、こんな記事を書いたことがある。
ブンブンジャーが見せてくれたことは、まさに!なんである。
わたしの物語じゃん……などと心をガシッとわしづかみにされてしまっても無理はなかろう。
極めつけにこのシーンだ。
このシーン、現時点のブンブンジャーのすべてが詰め込まれてはいまいか。
ブンブンジャーが大事にしたいこと、未来の決意、彼らの覚悟と生き様、大也と射士郎の関係。
自分でハンドルを握って、主導権をもって、自分の意思で “運転”し、届ける側に。
それは他者に対してはたらきかけるだけでなくて、自分自身についてもそうなのだと。
それは、日々の生き方、人生そのものなのだと。
それは、裏を返せば、それができない人がいる、ということでもある。
未来はなぜあの結婚に至ろうとしていたのか、未来はなぜ今まで「やだ。」が言えなかったのか、あの彼氏はなぜ自分で行かずに届け屋に依頼したのか。
そういうところにもつい思いを馳せずにいられないし、どれも、自分からそう遠くない物語でもあるから怖くて、だからこそそこにワクワクもしている。
ブンブンジャー、信頼できちゃうよ。
永遠の5歳児、わたし
29歳の今年、そういえば2024年は30歳になる年なのだな(身震い)。
そんなわたしは3, 4歳あたりから細く長く、時に濃密にスーパー戦隊に生かされてきた。
ちなみに特に好きなのは、
メガレンジャー
タイムレンジャー
ゴーカイジャー
ルパンレンジャーVSパトレンジャー
ゼンカイジャー
である。
それ以外のスーパー戦隊もタイミングによってつかず離れず細目に眺めてきたが、今年のブンブンジャーはなんだかけっこう夢中になっちゃいそうな気がする。
たぶん自分の生活リズムとかタイミングもあってだ。
ブンブンジャー開幕の昨日は、なんだか久しぶりに5歳児のわたしが心の中でキラキラワクワクしていた。
2024年、また楽しみがひとつ増えた。
毎週のたのしみがあるって、日々がすこし輝くね。
ブンブンジャーのおかげで、なんだかいい春を迎えられそうな気がしている。
1年間、たのしみにしているぞブンブンジャー!!!!!!
TVerで1週間見逃し配信が見られるぞー。
いい時代になったわい。
1話SNSまとめ
主題歌もめっちゃかっこいいな。