自分でハンドルをにぎる
今年も残すところあと1ヶ月。
たくさんのことがあったので、まだ2023年なのか、まだ1ヶ月あるのかと驚いている。
もういいよ、早く次いこーよ、くらいなもんである。
そんな今年、わたしの大きな出来事のひとつが、車の運転だ。
引っ越しに伴い、8年のペーパードライバー期(震)を経て、7月から車を運転している。
最初は呼吸も忘れるほど怖かったが、自分で自由自在に移動できるのも、あの箱の中で一人になれるのも、好きな音楽・ラジオを大音量で楽しめるのも、なるほどこれは性に合っているかも、と今はけっこう愛着がある。
東京での電車やバスでの移動は、誰かに決められた時刻表に合わせて、居合わせた他人に配慮して、嫌でも視界に誰かが入ってきて、目をそらそうと顔をあげれば派手な広告ばかりで。
東京ではそんな移動時間だけでけっこう消耗していた記憶がある。
だが今はちがう。
自分の好きなときに、好きなように、思うがままに気の向くままに行きたいところに行ける。
そう考えると、車での移動はなかなかに愛せる。
安全面で負うリスクが高まったとしても、他人の都合に配慮して疲弊していた東京生活よりかは、移動の時間がまったく苦ではない。
車でよく聴く曲のひとつが、星野源の "Family Song" だ。
この曲には好きな歌詞がありすぎるが、その中でも特に、この部分が大好きだ。
車を運転しながらこの部分を聴くと、本当にどこへでも行けそうだし、何にでもなれそうだなと、そんな気がしてくる。
ものすごく活力が湧いてくるのだ。
車を運転するようになって、「自分でハンドルを握る」ことの良さを知った。
以前はそのリスクばかりを憂いていたが、そのリスクを加味してもやっぱり自分で運転できたほうが人生の選択肢が広がる気がする。
そして、それは車に限らずかも、とも思う。
「自分でハンドルを握る」
これを自分のひとつのテーマにしていきたい。
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