プラスアール リハビリ体験記④
お申込みの経緯
介護付き有料老人ホームに訪問中、ケアマネージャーより評価依頼を頂きました。詳しくお話を伺うと、最近ADLや動作レベルの低下が見られていてふらつきも生じているので転倒が怖いとのことで、専門家からの視点で何かアドバイスを頂けないか?という内容でした。2020年4月からの緊急事態宣言でご家族様の面会制限、アクティビティの中止、屋外外出の自粛等も踏まえ、介護スタッフのマンパワーからも施設内での活動性の低下が見られておりました。施設内では生活リハビリを提案していましたが、ご利用者様の中にはギリギリの身体能力で実施されている方もおられます。状態を確認させて頂きましたが、下肢筋力、バランス能力の低下が著明でしたので、ケアマネージャーに報告、その後ご家族様に連絡したところ、是非リハビリを実施して欲しいとのことでしたのでお申込みに繋がりました。
リハビリ内容
評価したところ、まず問題になってくるのは転倒を防ぐということでした。その方の能力を正しく把握し、どこまでは大丈夫でどこまでは危険なのかの線引きを行いました。この方の場合、物的介助(手すりや支持物)での移動は安定していますが、独歩での移動は転倒リスクが高い状態でした。そのような状況をスタッフと共有し、次にお部屋の環境設定に取り組みました。この方の環境設定のポイントは、活動性を保ちつつ安全に移動ができるということでしたので、スタッフさんと協力しながら環境設定を行いました。
リハビリの内容としては、転倒を防ぐために、下肢筋力の強化、バランス能力の向上を目指しました。また向上した能力を正しく使えるように段階的に動作練習を実施しました。
週2回のリハビリと自主練習
この方は週2回30分でプラスアールのリハビリを行い、残りの曜日はご自身、スタッフさんとの自主練習でメニューを組ませて頂きました。専門家のリハビリも大事ですが、それ以上に専門家が訪問しない日にどのようにリハビリを実施するかが大事になります。この方の場合は視覚的に確認できる資料とチェックシート、随時電話相談などを通して1日のうちに「リハビリの時間」を設けました。
ご利用を開始し1カ月経ち、運動習慣がつき、移動時の安定性の向上が見られていると施設スタッフより連絡を頂いております。