頭痛は疲労のサイン?頭痛と疲労の深い関係を解説
「寝不足で頭が痛い」
「肩こりがひどくて頭痛も」
疲労と頭痛の間には、深い関係があることを知っていますか?
その頭痛は疲労のサインで、身体からのSOSかもしれません。
また、一部の頭痛は重篤な病気の症状でもあり、油断は禁物です。
頭痛はとにかく早く治したいタイプである薬剤師の筆者が、以下の3点を中心に解説します。
頭痛の種類
疲労と頭痛の関係
頭痛を改善して疲労回復するには
つらい頭痛を早く改善し、疲労もすっきり解消させましょう!
頭痛には種類がある
頭痛は、頭部の一部あるいは全体の痛みの総称と定義されています。
頭痛を国際的に分類する「国際頭痛分類」は、頭痛を標準化することで、治療にも大きく貢献しています。[1]
頭痛は大きく2つのタイプがあります。
一次性頭痛
病気など明らかな原因がない頭痛二次性頭痛
脳腫瘍や脳出血などの病気が原因で起こる頭痛
一般的な頭痛である一次性頭痛は、さらに下のように分類されます。
受診が必要な頭痛
二次性頭痛は脳の病気が原因で起こります。
場合によっては、すぐに受診しないと命にかかわることも。
麻痺、しびれ、言葉のもつれをともなう頭痛
突然起こった激しい頭痛
上のような頭痛はくも膜下出血、脳出血、脳梗塞などが原因かもしれません。
とにかく早く受診し、診察を受けることをおすすめします。
受診した際は、上記の症状が出ていることを、必ず医師に伝えましょう。
疲労と頭痛の深い関係
疲労と関係のあるのは、頭痛の中で痛みが強いタイプの緊張型頭痛と片頭痛です。
疲労と頭痛の関係性を紹介していきます。
疲労からの緊張型頭痛
緊張型頭痛は、頭や首の後ろから肩、背中にかけての筋肉が緊張することで起こる頭痛です。[2]
緊張型頭痛の大きな原因は、身体的疲労や精神的なストレスと考えられています。
同じ姿勢を長時間したり、精神的なストレスを感じたりすると、筋肉が緊張し血液の流れが悪くなってしまうのです。
筋肉が緊張し神経を刺激することで頭痛が起きてしまいます。
疲労からの片頭痛
片頭痛は、こめかみから目にかけて脈を打つように痛みが起こる、20~40代の女性に多い頭痛です。
何らかの原因で神経を刺激し、脳の血管が急に拡がることで起こると言われています。
月に数回、週に数回など周期的に起こるのが特徴です。
痛みは1~2時間ほどでピークとなり4時間ほどで治まることもあれば、数日続くことも。
はっきりと解明されていませんが、以下が原因として考えられています。[3]
ストレス
疲れ
睡眠不足・寝すぎ
空腹
天候の変化
におい
頭痛からの疲労
頭痛持ちの方はよくわかると思いますが、頭痛は大きなストレスです。
20~40代の働く女性を対象にした調査結果によると、日常生活のガマンで生じるストレスの第1位が頭痛という結果でした。[4]
頭痛をガマンするとストレスになり、ストレス疲れにつながってしまうことがわかりますね。
頭痛を改善することは、頭痛だけでなく疲労回復にもつながります。
「頭痛は疲労のサイン」は十分にありえる
今回の記事では、以下のことを中心に解説しました。
頭痛には一次頭痛と二次頭痛がある
疲労と関係があるのは、一次頭痛の緊張型頭痛と片頭痛
疲労と頭痛には相互に原因となっている
疲労が頭痛の原因になるとわかりました。
ということは、「頭痛は疲労のサイン」です。
頭痛がある場合は、無理をせず疲労回復を第一に考えましょう。
【参照】
[1]一般社団法人 日本頭痛学会>国際頭痛分類>国際頭痛分類第3版(ICHD-3)日本語版
[2]一般社団法人 日本頭痛学会>頭痛ガイドライン>III 緊張型頭痛
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