「勉強させてもらった」
「ネットでは買えません」
「食べると病みつきになります」
「店頭限定販売です」
…と言われながら、行列に並んだ。
かなり待った気がする、後ろを振り返ると更に人が増えていた。
ありきたりな台詞だけど、上手い言い方なのだろう。
マスク越しなので、決して大声ではなく、一昔前のような、
はち切れないばかりの大声で、呼び込みをしている訳でもない。
でも、列は自然と増えていく。
帰省するのに、お土産を買う、お世話になった人への手土産、
記念日や家族へのプレゼントとして、並んで待っている間、
様々な想いを感じていた。
店員さんは、機転を利かせて、あと半歩詰めてもらっても
宜しいでしょうかと声を掛けてくる。
確かに、このまま増え続けると、他の通行人の邪魔になってしまう。
決済方法も、現金・PayPay ・Suica・クレジットカードと様々なので、
レジ係の女性の言葉遣いが、巧みに変わっていく。
加えて、商品の中身の確認、品質保証の日付の確認、金額の確認、
確認項目が多いので、時間が掛かっているように思えた。
丁寧さと迅速さ、間違いと正確さは、相反するもの。
一つ一つ心のこもった接客スタイルが、今は大切なのだろう。
だから、クレーマーもいないし、黙って列に並んで待っている。
きめ細やかな誠実な態度が、リピーターを生むことになるのだろう。
一つ一つ勉強になる、接客スタイル。
全く出来ていない、今の我が身を顧みる。
「あー、早く食べたい」
「いやでも、これは自分のものじゃない」
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