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『軽々と飛び越えて行った』
松林の上を烏が飛び越える
高々と軽々と
ただそれだけなのだけど
烏の偉業のような気がして
半ば感動を覚えた
失敗すると
松の葉のトゲトゲが刺さる
なぁんて想像したり
烏のことを心配しちゃった
他人が見ると当たり前のこと
今見ている情景全てが異世界
小さな水溜りをひょいと跨ぐのと
同じように烏は飛び越えているのだろう
松の木の緑の上を黒い烏が2羽
青空の下で飛び越えて行った
ただそれだけなのだけど
特別な行事を一つ終えた感
もう戻ってくることはない烏
大きな鳥が苦手で烏も大きい
でもそんな烏が妙に気になった
無事を祈るかのように
2羽の黒い烏たち
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