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『胸元をはだけて』

雲は、渦を巻くように流れていき

きれい綺麗と呟き、写メって

きゃっきゃと、騒ぐ若者たち


老夫婦は、指差しながら眺め

行き交う人々、みんな我先に

前へ前へと、歩み進む道すがら


ふと、脇道へ逸れ

少し、胸元をはだけて

解放する体と心で、風を感じて歩む


言霊のように、聞こえてくる声

少しだけ、遠くに感じて

夕陽を背にする


きゃっきゃうふふと、微かに聞こえて

自身も、うふふと呟く

桃色の空も、微笑んでいる





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