『生まれ捨てられ』
静かな海の表層を
白い水飛沫をあげて水遊び
楽しそうにバシャンバシャン
夏が過ぎ秋も過ぎ冬の冷たい風が
頬を洗い耳元を通り過ぎて首筋へと
流れるように通り過ぎて
何も無かったかのように
新しい風を運んでくる
水も風も砕けて飛び散って
新しい水や風が生まれ出づる
当たり前のように新しくなって
使い捨てライターが
アスファルトの上に放り投げられ
お菓子の空箱が蓋を開けっぱなしで
落ち葉が表から裏へ裏から表へ
カラコロと転げながら占いをしている
使われて食べられて用を成したものたち
生まれ変わろうと懇願しているのだろうか
占いの結果がどうであれ表も裏もなく
嘘も偽りもなくただ真実のみを告げるかのように
いつからだろうか 何ヶ月も何年も前から
何も言わずに我が身を晒すが如く
偽りのない自分を
表も裏もない姿を
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