【一首一句 その十二】かはらぬ梅と月

【本日の一首】
梅の花あかぬ色香も昔にておなじ形見の春の夜の月(新古今、47、皇太后宮大夫俊成女)

(鑑賞)
梅の花の飽きることのない色香も昔のままで、同じように昔の形見として月が春の夜に照っている。
本歌取り「よそにのみあはれとぞ見し梅の花あかぬ色香は折りてなりけり」。
技巧的な歌で、伊勢物語の「月やあらぬ」の歌の対極のような歌。
感じ方は違っても発見は同じなんだなと。

【本日の一句】
青春を留む梅の花月差して

駄作です。青春の中には月日がある。青春の春を閉じ込める梅、プリザーブドフラワー、的な感じで読んでみました、おそまつ。

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