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掘り出し物...DVDが1円で買えたSF映画[3選]
こんばんは ぷらねったです
某有名サイトにおいて1円(送料を除く)でDVDを購入することができた おもしろいSF映画たち
今回は「掘り出し物を発見...1円で買えたSF映画」というテーマで そんなSF映画を紹介していきます
1.処刑惑星 (2010年)
原題:Hunter Prey
監督は サンディ・コロラ
超低予算で制作された アメリカのSF映画です
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舞台は遥か宇宙の彼方
地球人と異星人が惑星間の戦争を繰り広げる世界
ある時 星間特殊部隊のエリート達が乗船した宇宙船プロメテウス号は 捕虜を輸送中にトラブルに見舞われ 荒廃した未知の惑星に不時着
同乗していた捕虜は このチャンスに乗じて逃走してしまいます
仲間割れし始めた隊員達と 脱走した捕虜の危険な戦いがはじまる...というストーリーです
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製作費は 42万5000ドル
Youtubeでも公開されている短編のファンムービー『Batman: Dead End』で知られる サンディ・コロラが初めて長編監督をつとめました
同監督は元々コンセプトアート・絵コンテ・クリーチャーデザインなどでも知られており『メン・イン・ブラック』,『ドグマ』,『アライバル』,『ザ・クロウ』,『プレデター 2』にも関わった人物だそうです
また かの有名な「ジュラシック・パーク」のロゴも自分がデザインしたと主張しています(?)
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作中では 荒廃した惑星におけるサバイバルが描かれます
映画内では 冒頭から「スター・ウォーズ」シリーズのマンダロリアンを思わせるコスチュームデザインと 荒涼とした砂漠の風景が印象的です
アーマーに身を包んだ隊員達と 身を隠しながら狙撃を繰り返す捕虜による 生き残りをかけた戦い...
そして 単なるサバイバルでは終わらないのも 本作品の魅力のひとつです
また 物語の背後で起きている惑星間の戦争や 後に明かされる捕虜の正体など 作品の世界観を視聴者に想像させてくれるところが素晴らしいと感じます
個人的には邦題が適当過ぎると感じており"処刑惑星"というタイトルはまったくふさわしくない内容です
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全体を通して名作映画へのオマージュ的なシーンが散見され 気づいただけでも「スター・ウォーズ」,「エイリアン」,「2001年宇宙の旅」など...
その他にも エイリアンの造形をはじめ 衣装やデバイスの少し薄汚れた雰囲気のあるデザインも素晴らしく SFマインドに溢れています
衣装や小道具には ヴィンテージの軍用弾薬ポーチをはじめとする軍用品が組み込まれており それぞれ雰囲気があります
未来的な銃のデザインも素晴らしい...と思いきや こちらはおもちゃの銃を改造したものだそうです
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そんな本作品の撮影はメキシコで行われ 18日間で完結しました
その際は 海沿いの家にスタッフ・キャストの全員が寝泊まりし 風呂は一つしかなく 床やキッチン そしてビーチで寝ている者もいたそうです
信じられない程に暑い現場では 脱水症状になってリタイアするスタッフもいたといいます
また撮影後のラフ編集版をギレルモ・デル・トロが大変気に入って ポストプロダクションの最終段階までアドバイスをくれたともいいます
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ちなみに 今作にケンタウリ7号役で出演しているダミオン・ポワチエは 2012年の「アベンジャーズ」のエンドロール前のシーンにおいて ノンクレジットながらもサノス役を演じているそうです
監督自身が"スター・ウォーズへのラブレター"と称する本作品
低予算ながら さまざまな名作への愛情を感じ デザインセンスが光るSF映画となっています
2.アイ・アム・ナンバー4 (2011年)
監督は D・J・カルーソー
超能力をもったエイリアンを描く アメリカのSFアクション映画です
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かつてロリエン星で暮らし とある理由で地球の各地へ散らばることになった9人の選ばれし者達
彼らは追っ手から逃げるように町を転々とし 身分を隠して暮らしていました
高校生のジョン・スミスもそんなエイリアンの一人であり 彼は自身の保護者代わりのガーディアンであるヘンリーと共に 人間として暮らしていました
そんなある日 ジョンは"レガシー"と呼ばれる超能力が開花し始めたことに気づきます
この能力に選ばれし9人のうち ナンバー1から3までの3名が謎の組織によって殺されていく中で"ナンバー4"であるジョン・スミスは戦いの道へと歩んでいく...というストーリーです
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製作費は約6000万ドル
ピタカス・ロアによる原作小説を基に映画化された作品であり「イーグル・アイ」で知られる D・J・カルーソーが監督をつとめました
製作には「トランスフォーマー」などで有名なマイケル・ベイがクレジットされており 実はスティーヴン・スピルバーグも関わっていますが こちらはノンクレジットになっています
「TIME/タイム」のアレックス・ペティファーが主演しているほかに 音楽を担当したのは 元イエスのギタリストでもあるトレヴァー・ラビンです
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当初この映画のタイトルを見た時には クローンをテーマにした内容を個人的に想像しましたが 実際そうではありません
作中では 地球で暮らす超能力を秘めたエイリアン9名の内"ナンバー4"である主人公と 邪悪なエイリアン"モガドリアン"の戦いが描かれます
高校生という設定もあり 青春を下敷きにした若者向けといった雰囲気はありますが 軽薄な印象は無く どこか懐かしさのある内容が魅力的です
元々は続編の計画があったために
内容の余白が大きく 物語のラストは2作目への展開を匂わせています
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映画化に関してはマイケル・ベイが計画してドリームワークスへ持ち込み 当初はスティーヴン・スピルバーグも関わっていたそうです
その後 J・J・エイブラムスとドリームワークスの間で映画化企画の入札合戦が繰り広げられました
当時大ヒット中だった映画「トワイライト」シリーズのファンや 若い男性を引き付けることが期待されていた今作は 映画シリーズ化の可能性もありました
マイケル・ベイが監督をつとめる構想もありましたが 彼は同年に「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」の監督をつとめることもあり 製作としてクレジットされることになりました
最終的に監督として選ばれたD・J・カルーソーは スピルバーグによって監督に起用された2007年の「ディスタービア」,2008年の「イーグル・アイ」で成功を収めていたこともあり 今作で抜擢されました
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そんな経緯で完成されたこの映画は 約6000万ドルの製作費に対し 興業収入は約1億5000万ドルになっています
しかしこれは大作映画シリーズとしては失敗と見なされたため 続編の計画はキャンセルされてしまったそうです
それでもリブート版の製作が予定されているという噂があり 今後注目したいところです
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ちなみに原作小説は全6巻のシリーズとして発売されたそうですが 調べた限り 日本版の発売はされていないと思われます
そんな シリーズの第一章といった内容が描かれ 続きを期待させる内容になっている 本作品
気になる方は ぜひ観てみてください
3.リベンジャーズ・トラジディ (2002年)
監督は アレックス・コックス
復讐に取りつかれた男をテーマにした イギリスのSF映画です
SF感は少ないのですが 一応当時からすれば近未来のポストアポカリプス的な設定ということで 紹介させていただきます
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舞台は2011年のイギリス 権力と暴力が蔓延り 正常な社会機能を失ったリバプール
宇宙には この町を牛耳る独裁者デュークの打ち上げた衛星が浮かび 人々を監視していました
かつて そんなデュークに婚約者を殺されてしまったヴィンディチは 復讐のためにこの街に戻ってきます
彼はデューク家の警備員として権力の中枢へ忍び込み この復讐は新たな復讐者を生みだして行く...というストーリーです
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本作品は 1606年にロンドンで公演が行われた演劇「復讐者の悲劇」を基に映画化されました
この演劇はシリル・ターナーという人物が著者であるという説が以前にあり 作者不詳として扱われたりもしましたが 現在ではトマス・ミドルトンによって書かれた作品だとされています
監督をつとめたのは「レポマン」で知られるアレックス・コックスであり「イグジステンズ」や「28日後...」にも出演した クリストファー・エクルストンが主演しています
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作中では 権力者への復讐に取りつかれた男を主人公に ポストアポカリプス的な雰囲気のリバプールを舞台にした物語が描かれます
復讐をテーマにしながらも 例えばガンアクションや爆破などの派手な演出はほとんどなく 比較的に淡々とした演出となっています
ツインピークスを思わせる儚いシンセサイザー音楽が印象的ですが 音楽にはイギリスのバンド チャンバワンバ(Chumbawamba)がクレジットされています
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当初 ラストシーンでは アメリカで起きた貿易センタービルへの同時多発テロ事件をイメージした内容が描かれる予定でしたが これは関係者の要請によって削除,変更されています
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撮影は映画の舞台設定となっているリバプールで行われ ほぼすべての出演者やスタッフは リバプールを地元とする人々で構成されました
監督のアレックス・コックスをはじめ 出演者までリヴァプール出身者を集める徹底ぶりで 無名の俳優も多く出演しています
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そんな本作品ですが ポストアポカリプス風の近未来設定になっているとはいえ SF感は強いとは言えません
アレックス・コックス流のブラックユーモアを 気になる方は観てみてください
あとがき
今回は「掘り出し物を発見...1円で買えたSF映画」というテーマでのSF映画紹介でした
今回の3作品について 決して万人に刺さる傑作ばかりではないと思いますが 個人的にはおもしろいと感じた映画になっています
1円という値付けはふさわしくない...そんな見ごたえのある1円映画はまだまだ存在すると思うので さらなる探求を進めていきたいと思っています
最後までご覧いただき ありがとうございました
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