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京都ヨル会議

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再開発の進む「京都駅周辺の記録保存」そして「広く京都魅力の発信」を、京都在住の有無や、京都への関わり度合いに関係なく行なっていく「京都ヨル会議」のマガジンです。こちらではイベント…
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記事一覧

左京区七夕通東入ル

"『手強いよ、数字も』『いやいや、大腸菌もたいがいだって』ふたりで言い合って、ふき出した…

"本が好き、読書が好き、文化芸術が好きな方の隠れ家になれば"私設『図書室27』は吉田…

全国で書店の閉店が相次ぐ中、本を商品として売買するのでなく『媒介』とした文化的な場づくり…

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とりかへばや物語

"いつの頃にか、権大納言にて大将かけ給へる人(中略)何事かは飽かぬことあるべき御身ならぬに…

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大鏡

"御顔は赤み濡れつやめかせ給ひながら、御口は快く笑ませ給ひて『あはや、宣旨下りぬ』とこそ…

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空と風と星と詩

"死ぬ日まで天を仰ぎ 一点の恥じ入ることもないことを 葉あいにおきる風にさえ 私は思い煩いっ…

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イクサガミ 天

"固唾を呑む者たちを見下ろしながら、槐は諸手を開いて高らかに叫んだ。『奪い合うのです!そ…

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京都泰家 町屋の暮らしと歴史

"重視されるのは建造物だけでなく、その中での暮らしや生業のありのままの姿ではないだろうか。京町家条例は、代々家業を継承する中でそれにふさわしい建造物を守ってきた所有者の思いに寄り添ったものとは言いがたい"2024年発刊。本書は泰家の暮らし、京町家保存の課題を指摘した一冊。⁣ ⁣ 個人的には自身もちっちゃな町屋に住んでいる事から気になって手にとりました。⁣ ⁣ さて、そんな本書は18世紀以来、小児薬『奇応丸』の製造卸売を継承してきた京都『泰家』の空間構造と年中行事の様子を美しい

ひとり飲む、京都

"東京はやはりビジネスや仕事の場だ。そこを逃れて京都に来ればおのずと生臭い話よりも文化を…

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京都文学小景

"中原中也は、十代のとき二年間だけ暮らした京都を『此の世の果て』と表現した。私には、その…

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スピノザの診察室

"『たとえ病が治らなくても、仮に残された時間が短くても、人は幸せに過ごすことができる。で…

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究極の学び場 京大吉田寮

"事の始まりは吉田寮だった。『変わりもの』の集まる場所として注目されがちな場所だが、私に…

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赤と青のガウン

"オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか袖を通すことを許されない赤と青の…

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日本の近代化と民衆思想

"通俗道徳が自明の社会通念として普遍化してゆくと、どのような問題もその通念を通して処理し…

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日本の小説を読む

"発言は正論よりもむしろ的外れの方が喜ばれた。的の外れ方が大きければ大きいほど笑声も大きくなり、会の別称たる『笑う会』の趣旨にかなうのだった。スカタンを人前で口にするには勇気がいる"1996年初版の本書は1958年から京都で400回以上続いた"シロウト"日本小説読書会の記録。良書。 ⁡ 個人的に何年も読書会をリアル、メタバースで主宰している事から本書に興味を持ちました。 ⁡ さて、そんな本書は1958年、当時ベストセラーだった五味川純平の『人間の条件』の人気を分析すべく著者含