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愛猫ラブポエム


初めて君を見たときから
わかっていたんだ きっと好きになること
大寒波の夜は 私たちに運命をくれたね
バサバサの生え揃っていない毛
鼻水だらけの顔
まだ開いていない目
ノミもダニも居たけれど
君の美しさは一つも隠せていなかった

君とかたときも離れたくなくて
残業 飲み会 デートの誘い
断っては君のそばへ行ったよ

Forever forever諭吉
君のために家を建てるよ
毎日ソファで昼寝をしてよ
暇ならそこのカーテン破いていいよ
だからお願い 結婚しようよ

眠る君の鼻息が
上下する肺が
迷惑そうなイカ耳が
肉球をちゃむちゃむする口が
喉のゴロゴロいう音が
私を満たしてくれるんだ
瞬きするたびに 私はまたひとつ諭吉を好きになっていく
新しい一万円札は君がいい

シャネルのネイルポリッシュ(落として割ったね)
ニナリッチの手袋(ファーを食い千切ったね)
ヴィヴィアンウエストウッドのバッグ(ショルダーに噛み跡つけたね)
ディオールのアイシャドウ(君のトイレに持ち込んだね)
アイランドスリッパ (しゃぶって噛んで終わらせたね)
アルパカ毛のセーター(爪を立てて穴をあけたね)
みんな君のおもちゃになった
物に執着することの無意味さを教えてくれたんだね

Forever forever 諭吉
どうか永遠に生きてほしい
せめて猫又になってよ
もっとずっと側にいれると約束してよ
その日ができるだけ遠くにあってよ

今はまだ遠い別れの日を思って 時々泣いちゃう私を馬鹿だといって


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