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皮膚の日

まえがき

コラーゲンを売っている会社に喧嘩を売るような記事を書いてしまったのが前回のnoteだ

今日は、訂正の記事を書かせてもらおう

コラーゲンは経口摂取でも大丈夫

前回の記事では、コラーゲンはタンパク質であり、消化されると分子の塊は腸を通過する際に必須アミノ酸が吸収され身体に再分配される、再分配の際に皮膚まで届くのかは疑問としていた。
ところが、
2016年に認識が大きく変わっていたそうである。
ある画期的な研究成果があったのである。

コラーゲンの生体内吸収に関する画期的発見とその医学的意義について、以下に詳述すると、

かつて医学界では、コラーゲンは分子量が過大であるため、経口摂取による吸収は不可能であるとされていた。19世紀末、Emil Fischer が初めてペプチド結合を発見して以来、タンパク質の消化吸収に関する研究は着実に進展を遂げてきたが、コラーゲンの吸収機序については長らく謎に包まれていた。

しかるに、近年の分子生物学的研究により、特定のトリペプチド配列が intact な形で吸収されることが実証された。就中、Gly-Pro-Hyp(グリシン-プロリン-ヒドロキシプロリン)という配列が決定的な役割を果たすことが判明した。この発見は、1994年にノーベル医学・生理学賞を受賞した Alfred G. Gilman の G タンパク質研究に比肩する重要性を持つと評価する向きもある。

本トリペプチドは、腸管上皮細胞に存在する特殊なトランスポーター、PEPT1を介して吸収される。これは、かつてWilhelm Kühneが1867年に提唱した「酵素による消化」という概念を超えた、画期的な知見である。血中に移行したペプチドは、皮膚の線維芽細胞へと到達し、以下の三つの主要な作用を発現する:

第一に、線維芽細胞におけるコラーゲン合成の促進。
第二に、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)活性の抑制。
第三に、ヒアルロン酸産生の増加である。

この発見の臨床的意義は極めて大きい。19世紀にClaude Bernardが提唱した「内部環境の恒常性」の概念に新たな知見を加えただけでなく、経口摂取の有効性を分子レベルで実証し、吸収経路を特定し、作用機序を解明したことで、臨床応用への確かな道筋を確立したのである。

現在、この研究成果を基盤として、より効果的なコラーゲンペプチドの開発が進められている。これは、1928年にAlexander Flemingがペニシリンを発見して以来の、皮膚科学における重要な転換点となる可能性を秘めている。

かくして、栄養学と皮膚科学の融合による本研究は、従来の定説を覆す画期的な発見として、医学史に新たな一章を刻むこととなった。今後の臨床応用の進展により、皮膚疾患の治療や美容医療の分野において、さらなる革新的展開が期待される。

上記で訂正させてもらった。
コラーゲンを摂取すると、肌にいいというのは本当だったのかもしれないが、実は複雑な問題がまだ残る。コラーゲンとは皮膚を構成する分子の一部である。
前回書いたメカニズム、すなわち
胃で消化されて、アミノ酸の結合が切断され、
腸でさらに分解されて、単体のアミノ酸とオリゴペプチドになる。
血液循環によりアミノ酸とオリゴペプチドが血中に現れる
ということになるのであるが、
ここからが↑の論文の特異性なのである。例外的に、コラーゲンペプチドは通常のタンパク質とは異なり特定の配列(Gly-Pro-Hyp)をもち、腸管から直接吸収されて、PERTトランスポーターを介して分解されることなく血中に現れるのだそうである。

ところが、複雑な問題はまだ残る。コラーゲンを経口摂取しようとすると、コラーゲンを含む部位にはたいてい脂肪の一緒について摂取することになるので、そちらの方で皮膚の健康を損ねる可能性もある。あくまでも、
皮膚の効果的なのは、総合的なアプローチであるということに変わりはない。

皮膚によいこと

皮膚はそもそも自己回復力を持った組織で、この組織がきちんと動くようにしてやればいいということである。それにはコラーゲン注射など急激な変化を求めるのではなく基本的なケアを継続的に実施することが重要だということである。
では皮膚の自己回復力を高めるために継続的にできることとはなんだろう。

L'amélioration des habitudes de vie fondamentales repose principalement sur la qualité du sommeil. Il est essentiel de s'assurer d'un temps de sommeil suffisant de 7 à 9 heures, d'éviter la lumière bleue avant le coucher et de maintenir un cycle de sommeil régulier. De plus, il est recommandé de stimuler la circulation sanguine par un exercice aérobique modéré, favorisant ainsi l'apport d'oxygène et de nutriments aux tissus et l'élimination des déchets.

基本的生活習慣の改善においては、睡眠の質の向上が最重要である。7から9時間の十分な睡眠時間を確保し、就寝前の青色光を避け、規則正しい睡眠サイクルを維持することが肝要である。また、適度な有酸素運動を通じて血行を促進し、組織への酸素・栄養供給を高め、老廃物の排出を促すことが望ましい。

Du point de vue nutritionnel, l'apport en nutriments essentiels est indispensable. Il est crucial de consommer des acides gras oméga-3 présents dans les poissons gras et les fruits secs, des vitamines A, C et E que l'on trouve dans les fruits et légumes colorés, ainsi que du zinc et du sélénium contenus dans les noix et les graines. Les poissons gras comme le saumon et le thon, l'avocat, les noix et les poivrons rouges et jaunes sont particulièrement efficaces.

栄養学的観点からは、必須栄養素の摂取が不可欠である。青魚やナッツ類に含まれるオメガ3脂肪酸、色とりどりの野菜・果物に含まれるビタミンA、C、E、そしてナッツ類や種子類に含まれる亜鉛、セレンの摂取が重要である。特にサーモン、マグロなどの脂肪の多い魚類、アボカド、クルミ、赤・黄パプリカは顕著な効果が認められる。

Les soins de base de la peau nécessitent l'utilisation appropriée d'hydratants, une protection contre les rayons UV et une méthode de nettoyage douce.
Sur le plan de l'hygiène mentale, la gestion du stress est primordiale. Il est conseillé de pratiquer des activités de réduction du stress, de s'assurer des périodes de repos suffisantes et de gérer le stress par un exercice modéré.
Concernant l'hydratation, il est recommandé de maintenir un apport hydrique approprié, d'éviter une consommation excessive de caféine et de consommer du thé vert avec modération.
L'adoption d'une approche globale et continue de ces différents éléments permet d'optimiser les capacités d'auto-réparation de la peau. Il est préférable d'adopter une approche holistique plutôt que de mettre en œuvre ces éléments de manière isolée.

スキンケアの基本として、適切な保湿剤の使用、紫外線からの保護、優しい洗顔法の実践が求められる。

精神衛生面においては、ストレス管理が重要である。ストレス軽減活動の実践、十分な休息時間の確保、適度な運動によるストレス解消を心がけるべきである。水分補給に関しては、適切な水分摂取量を維持し、カフェインの過剰摂取を避け、緑茶を適度に摂取することが推奨される。

これらを要素を総合的かつ継続的に実践することにより、皮膚の自己修復能力を最大限に高めることが可能となる。個々の要素を単独で実践するのではなく、包括的なアプローチを採用することが望ましい。

コスメティック、エステティック、ホメオスタシス

健やかな肌を維持するための最重要な3つの習慣は、SPF30以上の日焼け止めを毎日使用する紫外線対策、入浴後すぐの保湿、そして熱すぎるお湯を避けた優しい洗顔である。

生活習慣によるアプローチとして、内側からのケアが重要である。十分な睡眠は肌の再生に不可欠であり、抗酸化物質を含む食材を意識したバランスの取れた食事、血行促進効果のある適度な運動も効果的である。また、過度なストレスは肌荒れの原因となるため、ストレス管理も重要な要素となる。
各種美容施術については、コスメティックの観点から、化粧品による外的なケアは肌のバリア機能を補助する役割を果たすが、過剰な製品使用は逆効果となる可能性がある。エステティックの観点では、美顔器は血行促進に効果的だが、過度な刺激は避けるべきである。
ホメオスタシスの観点からは、皮膚は自己修復能力を持つ器官であり、過度な介入は自然な修復機能を阻害する可能性がある点に注意が必要である。

オメガ脂肪酸3の摂取

オメガ3脂肪酸の主要な作用機序は、大きく分けて抗炎症作用、バリア機能の強化、紫外線からの保護作用、細胞レベルでの効果に分類される。

抗炎症作用のメカニズムとしては、レゾルビンE1という脂質代謝物が生成され、皮膚アレルギー反応において重要な役割を果たす樹状細胞の機能を制御することで、炎症反応を抑制する効果がある。

バリア機能の強化については、表皮の水分保持能力を向上させ、経表皮水分損失(TEWL)を抑制し、角層の構造維持に貢献する。

紫外線からの保護作用、特にUV-Bによる障害への防御機能としては、表皮構造の乱れを防止し、顆粒層の減少を抑制するとともに、角層の異常な層形成を防ぐ働きがある。

細胞レベルでの効果として、ターンオーバーの正常化が挙げられる。基底層での新しい細胞の生成を促進し、表皮の健全な構造維持をサポートすることで、皮膚の再生能力を向上させる。

実践的な摂取方法としては、魚介類、あまに油、えごま油などが効果的な摂取源として知られている。

このように、オメガ3脂肪酸は複数の経路を通じて皮膚の自己回復力を高めることが科学的に証明されており、特に紫外線による障害からの保護効果は注目に値する。

オメガ脂肪酸3は、まさにいろんな観点からみて、最高の成分のように素人目には思える。

コーヒーより緑茶を

緑茶もカフェインが入っているがどうして緑茶のがいいのかについて
書いてみると、
カフェイン含有量を100mlあたりで比較すると、コーヒーが60mg、緑茶が20mg、紅茶が30mgとなっていて、コーヒーの約1/3程度なのと、両者の健康への影響を比較すると、コーヒーは血中濃度が急激に上昇する特徴がある。また、胃酸分泌を促進することで胃への刺激があり、過剰摂取した場合には不眠や不安症状のリスクが生じる可能性がある。一方、緑茶はカフェインの吸収が緩やかで、カテキンによる抗酸化作用を持ち、さらにビタミンCやEなどの栄養素も含有している。

緑茶が推奨される理由として、まずカフェインの緩やかな作用が挙げられる。緑茶に含まれるカフェインはテアニンと結合することで、コーヒーと比べて穏やかに作用し、急激な血中濃度上昇を避けることができる。また、付加的な健康効果として、抗酸化作用、免疫機能の向上、生活習慣病予防効果なども期待できる。

ただし、両者とも過剰摂取は避けるべきである。1日のカフェイン摂取推奨量は400mg未満とされており、緑茶の場合は1日2L以下、コーヒーの場合は3-4杯程度を目安とすべきである。

このように、緑茶への切り替えは、カフェインの緩やかな作用と追加の健康効果が期待できる点で推奨されている。

あとがき

不勉強により、コラーゲンは経口摂取できないと前回の記事で断言していたことについて、訂正する記事となってしまった。定期的に情報、常識はUPDATEすべきと肝に銘じる。
とはいえ、コラーゲンをありがたがるより、日常生活を見直したほうがよいという基本は変わらない。皮膚に関する事項は注目される、睡眠と皮膚について書いてみる。

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