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話すネタが出来たアユタヤ|バンコク2019 #2

プーパッポンカリー、うまい。

フワランポーン駅 王国体験

バンコク郊外にあるアユタヤ遺跡に向かう鉄道に乗るため、ターミナル駅であるフワランポーン駅に向かう。ホテルから最寄りの乗り換え駅に向かうも、どうも駅がない。

と思ったら、地図の読み違えで、駅が無いという凡ミス。

友人と地図を見ながらあーだこーだやっていると、トゥクトゥクやタクシー運転手が寄ってくる。明らかにボッていたので断っていたが、一番安い金額を言っていたタクシーに乗り込む。あとで考えてみれば、ここがトゥクトゥクに乗る唯一のチャンスだったかもしれない。

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フワランポーン駅に到着。アユタヤ行きの切符を窓口でカタコト英語で購入する。「コープクンカップ(ありがとう)」と言うとき、駅員も僕らもちゃんと合掌し合うのが異国感があって大変良い。

昨日のプーパッポンカリーが未だ腹に残っていたので、それほど食欲は無いため、近くのセブンイレブンでヨーグルトをもそもそと食べる。旅先の朝食では、なぜかヨーグルトを食べたくなるのはなぜか。

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ヨーグルトを食べていると、午前8時になった。と同時に、タイ王国の国歌斉唱の時間。スピーカーから音声が流れ、歩いている人も立ち止まり、座っている人も起立する。駅の壁に飾られた巨大な国王の肖像画に向かいながら、国歌を斉唱する。

そして斉唱が終わると同時に、皆元のように歩き出した。タイは現代に残った王国の一つなのだということを実感する。(前国王が偉大すぎて、現国王の人気は無いけど。)

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やがて鉄道の時刻になり、列車に乗車。発車時間が遅れるという噂もあったが、無事に時間通りに出発した。

ワット・マハータート 蟻

アユタヤ駅に到着し、タクシーの客引きを避けながら、まずは渡し船で川を渡る。渡った先にあるのが、アユタヤ歴史公園である。アユタヤ遺跡といっても、一つの街の中に、多くの寺院跡があるため、移動は自転車くらいがちょうどいい。

ということで、レンタサイクルを利用する。地域の地図のコピーを渡されて出発。借りた自転車は、どうも日本の不法投棄か駐輪違反のものを輸入したものらしく、埼玉県浦和市の登録シールがそのまま貼ってあった。自転車にとってみれば数奇な運命である。

海外で自転車というのは初めてだったので、大変楽しい。まだ朝の時間だからか、バンコク市内よりも乾燥していたので日陰なら過ごしやすい。

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最初は、仏像の頭だけが木に飲まれた最も有名なワット・マハータート。写真を撮るときに顔が仏像よりも上にあると不敬らしく、座って写真を撮るスポットが用意されているあたり、仏教国を感じる。

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と、ここで僕のふくらはぎに違和感が。しばらくしてチクチクとした痛み。思わず「痛っ!」と声をあげる。何事かとふくらはぎをみると、地面から蟻が足を登ってきており、どうも噛まれたらしい。

「蟻に噛まれた人を初めて観た!笑」と爆笑する友人。僕だって蟻に噛まれたのは初めてだ。

蟻をふりほどき、自転車で次々と寺院跡を観て回る。

ワット・ラーチャブラナ 負傷

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ワット・ラーチャブラナは、ワットからちょろっと出た枝が遺跡感があり、アユタヤの全盛期とその後の廃墟感がみられる。

ここで、写真を撮ろうと屈むと、ビリッという音と共に、ハーフパンツのお尻の縫い目が破ける。割と履き古したものだったのと、汗とで痛んだ生地が、この機会に限界を超えたらしい。

「ズボンが破けた人を初めて観た!!笑」と再び爆笑する友人。僕だって初めてだ。

遺跡の真ん中でそこらにユニクロがあるはずもなく、まだアユタヤ巡りは半分残っているので、持っていたタオルで太腿を縛り、まるで負傷兵のような足で観光を続ける。幸いアユタヤは、そこらに半裸のおじさんが歩いているので、負傷兵の1人や2人、珍しくない。

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続くワット・ローカヤスッターは、巨大な涅槃像があり、お花を供える。売り子の人たちがお守りを売りつけて来るが、こちらは負傷中だ。そんな余裕は無いのだ。

命の水とアユタヤ後半戦

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蟻に噛まれたのと、ハーフパンツが破けたのと、暑さでだいぶやられ、いい加減クタクタになったあたりで休憩にカフェに入る。途中で象キャンプ(象の背中に乗れるツアー)を見かけたが、それよりも水分とクーラーである。

が、店の人がいない。客席でスマホをいじっている女性2人組に「ここで待っていていいのかな?」と聞くと、「ちょっと待っていたらいい」的なことを言われる。よく分からないが、クーラー最高!と思いながら、席で回復につとめていると、店員さんが戻ってきた。どうやら昼休憩だったらしい。

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アイスコーヒーという名の命の水を頼み、休息。体はだいぶ回復したが、ハーフパンツは回復しないどころか破け目は広がる一方なので、負傷兵感はより上がった。

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再び遺跡をまわる。ワット・プララーム、ワット・パナン・チューン、ワット・プー・カオ・トーンと連続。ワット・パナン・チューンは、今でも現役の寺院のようで、観光客と地元の人々が入り乱れて参拝をしていた。

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こうしてアユタヤを一周し、自転車を返却。再び駅へと戻ってきた。すっかり昼食を食べ損ねていたので、駅前のセブンイレブンでパンを買い、もそもそ食べる。

購入したバンコク行きの列車が到着し、乗り込もうとするが、すでに満員。指定席を予約していたはずが、その席に行くこともままならない。近くにいた日本人観光客に聞くと、この列車ではないのでは、という結論になり、一度この列車を降りる。

しばらくしてやってきた次の列車に乗ろうとするが、雰囲気的に指定席があるようなものではない。駅員に尋ねると、

「Gone・・・!(もう行っちゃったよー)」

とのこと。結果先ほど降りた列車だったようだ。どうしたらいいか、と聞くと、いいからこの列車に乗れと促され、そのまま乗り込む。

発車後、車内で検札にきた駅員さんが僕らの切符をみると、「あれ、この切符は違うな。」という顔をしたが、「ま、いっか!」という感じで、見事にスルーしてくれた。アバウトさがたまらない。

ただ、指定席どころか立ちっぱなしでバンコクに戻ることにはなったが。

復活のパンツといろいろやってない

フワランポーン駅に戻り、まずは替えのパンツを買うため、繁華街であるパッポン通りへ。衣料品デパートのとある店で無事に購入し、早速トイレで着替え、ようやく通常状態に戻る。破れていないパンツは最高だ。

パッポン通りは、ようは、新宿歌舞伎町のような場所で夜の街である。かのゴーゴーバーなどの店が立ち並び、客引きからの熱い声掛けがあるので、若干ひいている。

「有馬温泉」という、そのまま日本の銭湯を再現した風呂屋に行くという友人と一旦別れ、僕はバンコク中心部にある文化芸術センターなる美術館に向かった。

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この文化芸術センター、巨大な複合商業施設の中にあるのだが、

美術館部分は夕方ですでに閉館している。

よって、友人が銭湯から上がるまで、施設の中のベンチでぼんやりと時を過ごす。

友人と合流し、デパート内で食事をとる。が、日本と違ってデパートの閉店時間も早いようで、すでに時間はぎりぎり。なんとかまだ営業中だった店は、日本のラーメン屋。味も美味しいが、そのまま日本の味である。

割とひどい目に合いっぱなしの1日だったが、その分話すネタはできた、と思いながら(思わないとやっていられない)、早々に布団に入る。

翌日は、早くも最終日にして、やっと本格的なバンコク市内めぐり。


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