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マカオダッシュ|香港マカオ2018 #2

前日の行程
初めての香港で、いきなり郊外に連れていかれるスタイル

友人との合流 無敵

朝、エアコンの室外機の騒音で目が覚める。この日は、うっかり日付を間違えて仕事を入れてしまった友人と1日遅れで合流する予定だ。

早朝、空港に着いた友人から連絡が入った。僕らが泊まっている宿は、マンションの一室にあるため、分かりにくいので、最寄り駅まできたら再度連絡をもらうよう伝える。

その後、特に連絡の無いまま、1時間ほどすると、部屋の扉をノックする音がする。まだ友人からは連絡は無い。恐る恐る扉を開けると、そこにはしっかり友人がいた。

聞けば、駅でwifiがつながらなかったため、直接マンションまで来たらしい。(マンションの住所と階数は共有していた。)ただ、同じ階には他の部屋もあったため、よく部屋番号が分かったね、と聞くと、驚く答えが返ってきた。

「2択だったから、とりあえず近い方からノックしてみた」

無敵だった。

マカオ行きのフェリー 予約が取れない

合流したのも束の間、ここで僕ら3人は再び2つのチームに分かれる。合流したばかりの友人と僕は、マカオ北部の有名なエリアへ、もう1人の友人はマカオ南部の動物園にパンダを観に向かう。

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マカオ北部チームの僕らは、香港島の中環のフェリー乗り場へ向かい、マカオ行きのチケットを購入、しようとしたのだが、これが結構な行列。どうやら行ってすぐに乗れるものではないらしい。長い行列の果てに購入したフェリーの登場時間は2時間後。どうやらしばし時間をつぶす必要がありそうだ。

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友人と僕は、フェリーまでの時間を潰すべく、とりあえず香港トラム(2階建路面電車)に乗り込んだ。特にアテがある訳ではないので、茶芸館がある香港島内の公園に行くことにしたのだ。

茶芸館は、茶器の展示がされており、お茶の淹れ方を説明しているビデオが流れている。日本茶にも作法があるように、当然ながら中国茶にも作法があるようだ。

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茶器を眺めて、また途中で軽い食事を挟むと、やがてフェリーの時間。乗り場へと戻り、1時間ほどの船旅である。

マカオ 世界遺産とカジノの街

フェリーで到着したマカオは、世界遺産とカジノの街。カジノホテルが運営するバスが並び、それぞれのカジノへと向かう観光客でごった返している。僕らはカジノではなく世界遺産を観るため、普通の路線バスの列へと並んだ。

バス待ちのとき、ふとスマホをwifiにつなぐと、怒涛のメッセージが入ってきた。中国語と英語で書かれたそれは、それぞれのカジノの案内メッセージのようだ。迷惑メールのように受信したので、正直ビビる。

バスへと乗り込むと、路線の案内は、中国語→ポルトガル語→英語の順番。香港が元イギリス領だったように、マカオは元ポルトガル領だった名残を感じて、歴史と異文化を感じてひとりテンションが上がる。

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街の中心部、セナド広場は、ポルトガル領だったころの洋風建築が残る世界遺産地域。可愛らしいヨーロッパ風の建物が並び、教会が数多く存在する。そんなセナド広場では、お祭り?の真っ最中らしく、多くの人でごった返している。地元のお祭りのようだが、洋風の建築が残る広場で、中国っぽい龍が演舞されるのは、異文化同士のコラボ感があって面白い。

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そしてその先にあるのは聖ポール天主堂跡。壁だけが残された聖堂跡だ。こちらもマカオの世界遺産を構成する一つで、マカオの目玉スポットである。丘の上にある聖堂は、建設当時は、アジア最大の規模だったらしく、階段の下から眺めると、その荘厳さを感じられる。

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ただこの荘厳、階段を結構登らないとならない。この暑さと湿気の中、これは中々キツイ。荘厳はいいから、丘の下に作って欲しかった。

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ところで、観光案内では、この壁の表側の紹介がなされるが、当然裏側も観ることができる。そして意外なことに上ることもできるようだ。丘を上るだけでへこたれたので、上らなかったが。

天主堂跡の隣にある砦跡、モンテの砦に向かう。天主堂よりもさらに高い丘にあるため、再び階段を上る。マカオの名物は階段か。

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これだけ上らせてくれた甲斐もあり、頂上は大変見晴らしのいい場所だ。17世紀にイエズス会によって作られた砦のようで、確かにここならマカオ北部全体を見渡せるので、とても良い立地である。

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大砲が残っており、主に街中にその砲口が向けられている。そして中には、マカオ最大のカジノホテル「ホテルリズボア」に向けられている大砲もあった。いつでも一戦を交える覚悟があるらしい。

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モンテの砦から来た道とは別の道でセナド広場の方に降りる。全く観光ルートではなく、地元の人たちが暮らす住宅街を通る。そんな下町的な坂道から、ちらっと見える高級ホテル郡が、対比があって面白い。

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セナド広場の辺りまで戻り、小さな教会に立ち寄る。聖ドミニコ教会という名前のようだ。現役バリバリの教会らしく熱心に祈りを捧げる方がいる辺り、その土地を垣間見れた感じがして良い。

最後にマカオ名物のエッグタルトを買った。エッグタルトはポルトガルのお菓子なので、そのままマカオでも名物となったようだ。

マカオダッシュ

帰りのフェリーの時間も迫ってきているので、そろそろバス乗り場へ向かう。が、どうも様子がおかしい。

どうやら、ちょうどこの時間から工事のため交通規制がかかっていたようで、路線バスが運休しているらしい。今この日、この時間だけは動いていないという、タイミングの悪さ。

バスがないと、フェリーに間に合わない。そして乗り過ごした場合、また別の便に乗るとしても、あの混み具合だと、いつになるか分からない。

バス停近くの宝石屋に駆け込み、店員のお姉さんにどうしたらいいか聞くと、全力の「あちゃー!」みたいな顔をされた。あちゃー顔は、万国共通らしい。

お姉さんは、工事のチラシを僕らに見せながら、片言の英語で説明してくれる。

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そのときお姉さんにもらった、工事のチラシ

「今日は工事でバスが通っていないぞ!急いでここのバスセンターまで戻るんだ!そこからならバスが出ている!」

お姉さんと僕らの片言同士の英語は、こんな内容だった。このセナド広場地域から抜けて、高級ホテル街のバスセンターまで行けば、バスが動いているらしい。

謝謝とThank youとありがとうの、3カ国語でお礼を伝え、僕らは宝石屋を飛び出し、バスセンターへ走り出す。

セナド広場の観光客をかき分け、20分ほど走ると、モンテの砦で大砲で狙ったホテルリズボアが見えてくる。ただ走ってきたから、バスセンターの場所はよく分からない。お姉さんは道沿いだ、とは言っていたが。

ホテルリズボアのボーイさんに声をかけ、バスセンターの場所を聞くと、少し先の交差点あたりを指差した。もう少し走らなければ。

息を切らせながら、バスセンターに着くと、今まさに発車されようとしているフェリー乗り場行きのバスを見つける。良かった、間に合った。

マカオの暑さによる汗と、焦りによる冷や汗とでぐっしょりになりながら、バスに揺られフェリー乗り場へと到着。帰りのフェリーは、ドロドロになりながら眠りについた。


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