週刊少年松山洋_タイトル_修正

僕らは世の中から大目に見てもらっている

これは多くの漫画家さんやアニメーターといったフリーランス(個人事業者)が口にはしないまでも“頭のどこかで自覚している”言葉だと私は認識しています。

ただ、最近はよく“編集者不要論・出版社不要論”などがささやかれます。

特に目立つのは“声の大きい漫画家・アニメーター”で尚且つSNSやブログで情報発信を行っているタイプの方々。

こういったタイプの人には必ずしも当てはまるわけではない考え方です。

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ただしこのクリエイティブの世界においてはソレ(編集不要を唱えるような何でも自分でできる作家)はやはりほんの一部の人たちの話であって、恐らくは“そうでない方々”の方が圧倒的に多いと私は感じています。

そうでない方々=いわゆる典型的なクリエイタータイプ。

・世の中の情報に疎い(興味があまりない)
・自分の作品制作で内にこもるタイプ
・人と話すのが苦手
・絵さえ描ければそれでいい
・出来れば売れてほしいと思っている
・なかなか締切が守れない
・朝起きるのが苦手
・常にダルイ
・思っていることを正確に相手に伝えられない
・人と会うのも飲み会も苦手

これらの項目が当てはまる『才能しか無いクズ』((C)かっぴー)と呼ばれるクリエイターの多くはみんな心の中で“こう”思っています。

“僕らって、ほら、こんな言い方は変かもしれませんが、ある意味クリエイターって【世の中に大目に見てもらっている】ワケじゃあないですか”

初めてこの言葉を耳にした時には私も意外でした。

“(え、あ、ああ、なるほど、自覚はおありだったんですね)”

と、そっと心の中で思いました。

“だって僕らはクリエイターなんだから、約束(締切)を破ることは結構大目に見てもらえるし、お金に無頓着な生き物だから請求書のやりとりも杜撰なものですよ、わかるでしょ?”

“そんなに何度も繰り返し電話をかけてこられても出ませんよ(もちろんメールも見るけど返事はしません)、今は誰とも話したくないんだし、こっちはクリエイティブをやってるんだから、その才能を生かして商売をやるのがソッチの役目であって、僕は僕の腕でやれる時にやれる範囲で最高の絵を描きたいんだから、トラブルは全部任せますよ”

“もっとこっちの意図を組んでほしいなぁ、いや一度も伝えてはいませんけど、それくらいは汲み取って欲しいよ、だってソチラと違ってこっちは精神的に追い詰められるクリエイティブをやってるんだから、きっと理解はされないと思うけど、それにしても全くなんて無能な編集者がいるもんだ、時代も変わったなぁ”

本気で心の底からこういうことを考えて実際にこういう発言や行動を繰り返してきているクリエイターは、事実・存在します。

むしろビッグネームのクリエイターの多くが、基本“こう”です。

逆に“こうでない人”の方が珍しいです。

あ、いや、ビッグネームとかすら関係ないですね、若い人でも中堅クリエイターでもだいたいこんな感じです。

人には出来ない特別な才能を持ったクリエイターだからこそ許される蛮行。

応対する側も

“だってあの人には才能があるんだから、そんな人なんだからコチラが上手く立ち回らないと、ねぇ、読者だってたくさんの人が心待ちにしているんだから、作って生み出された作品は間違いないしそれ自体に罪なんて無いんだから、僕らが折れたら終わりだよ?上手い事やっていかないと”

なんて思考ですから、これは永遠と繰り返されます。

(さて、ここからが一番言いたいことを言うターンなのですが、なかなかブチ撒けていますのでお気を付けください)

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僕らは世の中から大目に見てもらっている

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