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8時間という本番

*先に宣言しておくとですね、今回の記事はかなりデリケートな内容な上にほぼサイバーコネクトツーに所属している全スタッフに向けたメッセージのような内容になっています。もちろん現代の働き方の根本的な理解を得るうえで大事な話であることは間違いないのですが、やはりだいぶセンシティブな記事になっていますので早々に後半部分に突入してしまいます。あらかじめご了承いただければと思います。

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「残業してもいいですか?残業したいです」

これは若手スタッフとの飲みトークの雑談の中で出てきた言葉です。(この場合の若手スタッフというのは入社して間もない1年目から3年目くらいの新人スタッフだと思ってくださいね)

あくまで飲みの席なので基本的には何でも相談に乗りますし、半分は教育的観点を踏まえた上で色んなことに相談に乗るという(私の)スタンスなので全然オッケーです。

まず、前提として話しておくと、サイバーコネクトツーというゲーム会社では新人スタッフは残業が基本的に許可されていません。

残業申請をして上長から承認されれば許可が下りて残業することも可能ですが、ぶっちゃけた話をすると新人スタッフはまずもって承認されることはありません。

何故ならば、残業しても役に立たないからです。

だいたい残業申請をして許可が下りるのは一定以上の能力を備えている人間のみです。

弊社の場合では、インターミディエイトやシニアといったランクが設定されていて、いわゆる新人にあたるジュニアクラスの人間には残業は一切許可が下りないようになっています。

(一応説明しておくとジュニア<インターミディエイト<シニアという順番でランクが設定されていて基本給がそれぞれ23.1万円<27万円<30万円という形でわかりやすく差別化されています。これらの基本給に加えて+αで技能給が付与される仕組みです)

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なんのために残業するんですか?

これは飲みトークの中でも新人スタッフに確認したことなのですが、そもそも「なんのために残業したいんですか?」ということ。

新人スタッフからは「もっと力をつけたいんです。残業することでもっと能力の向上を図りたいんです。もっと働きたいです!」という、実に頼もしい意見が飛び出したのですが、そうですね、ここからやはりズレているように感じます。

これは現代の会社員(サラリーマン)全てに求められるであろう共通する考え方で、同時に心して聞いてほしいポイントでもあるので丁寧に説明しますね。

自分自身の能力向上は普段の仕事をしながらでもぜひ伸ばしていって欲しいところですが、それは時間外労働(残業)をしながらやることではありませんよ。

全ての会社員は仕事という労働に対しての対価としてお給料を貰っているはずです。

一定の教育施策は会社として研修としてのカリキュラムなども用意していますし、日常的な業務(実務)の中でも並行して教育していきますし、その時間の中での成長も成果も期待されていることではあります。

が、それとは別に、例えば「同期入社の中でも他の人間と比べて自分自身の能力が劣っていて追いつきたい&追い抜きたいと思っているので、能力向上を図りたいと思っています」ということであれば、業務時間とは別に時間と環境を作ってから自己研鑽に努めてください。

会社で働いている1日8時間労働というのは、いうなれば『本番』だと思ってください。

会社員の8時間労働は、プロ野球選手で例えると『本番=試合』だということなのです。

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8時間という本番

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