これは「呪い」を解く物語
これは「呪い」を解く物語――
『ジョジョリオン』の冒頭で荒木飛呂彦は『ジョジョの奇妙な冒険 Part8』をこう宣言して物語を開始しました。
今回の記事は前回(第268号)の続きとなる話です。(良かったら前号と合わせてお読みください)
長くこの世界で仕事をしていると気が付いたら色んなルールや制約に慣れてしまい、それはもうまるで『呪い』のように我々の心に刻まれてしまっているということです。
前号で宣言した通り今回はこれらのエピソードについて語っていきたいと思います。
順番にいきましょう!
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『狂姫(くるひめ)』問題
かつて弊社で開発を行った『NARUTO-ナルト- ナルティメットポータブル 無幻城の巻』の登場人物にある女の子のキャラクターいて原作とは全く違うオリジナルシナリオを用意していました。
過去に深い哀しい事件があってそのことからその女の子は仮面をつけた復讐者としてナルト達の前に立ちふさがる、というシナリオだったので名前を『狂姫(くるひめ)』とつけて提案したのですが滅茶苦茶怒られました。
「オリジナルシナリオとはいえ少年ジャンプのキャラクターゲームにそんな名前をつけるなんてありえないから、必ず修正してください」
どうやら『狂』という文字を使うこと自体が(異名とはいえ)NGということでしたので全面的に修正させていただきました。
やはり『腐れ脳みそ』や『ド低脳』などが問題になっていたのと同じような意味合いでNGとなったようなのですが、しかしこれも正直よくわからないんですよね。
最近の『チェンソーマン』なんか読んでるとよっぽどエグイことやってる気もしますし、その時々で判断も変わってくるのかもしれません。
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暁は“暁”と表記する問題
これは問題でも何でもなくただの表記ルールですね。『NARUTO-ナルト-』に登場する暁はテキスト内やセリフ内でも表記として“暁”と“”でくくった状態で表現することが徹底されていました。
最初の頃はゲーム内シナリオで結構ミスで暁と表示することも多くてだいぶ怒られましたのでもう途中から辞書登録して【あかつき】って入力すると“暁”と自動的に表示されるようにしたので大丈夫になりました。(ナルトチームは全員同じ辞書を配布して絶対ミスをしないようにと口酸っぱく伝えていました)
いや、別にウチに直接関係あるわけじゃないので全然良いのですが。このライブ・スペクタクルが発表された時に「あれ?表記ルールは?」と思ったのですが、まぁゲームとライブは別物ですしこのライブ・スペクタクルは素晴らしい舞台なので全く問題ありません。
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まだまだこれから後半戦が続くのですがちょっと雲行きが怪しくなってきたのでもうこの辺から内緒話とさせてください。
ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
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少年ジャンプにおける“フキダシ禁止令”問題
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