もどかしい日々は続く《ツインレイ物語⑥》
私たちが出会ってから1年以上が過ぎた頃、たまたまだったのか、いつまで経っても私がライブに来ない(会えない)ため、考えを巡らせたレラの作戦だったのか、当時私が追いかけていたミュージシャンとレラのバンドが一緒にイベントライブをすることになりました。
このときまで私は、レラが自分で曲を書いて歌うバンドをやっていることを知りませんでした。
(レラは複数のバンドを掛け持ちしています)
そのイベントライブで、初めてレラが歌っている姿を見て「あら、いい感じのバンドをやっているのね、この人」と、やっと私の中でレラの存在が『気になるミュージシャン』として認識されたのです。
とは言え、私にとっては追いかけているミュージシャンが本命なので、レラのバンドは「ついでがあれば」「地元に来たら」行ってみようかな、という程度の存在でした。
レラは「やっと自分が歌っている姿を見てもらえた!これでライブに来てくれる」と嬉しかったかもしれません。
しかし、その後も私はレラのライブに足を運ぶことは無く、ついでがあって見に行ったのはそれから3ヶ月後のことでした。
そのライブは1日がかりの大きなイベントで、まさかそのイベントに私が来ると思っていなかったレラは、大きな会場で多くの人がいたことも重なって、私が来ていることに気づくのが遅れたようでした。
近くで用事があった「ついで」に行ったので、レラのバンドを含めて見たかったバンドいくつかを見た私は、イベントが終わるより早くさっさと帰ってしまいました。
結局その日、レラは私が来たことはエネルギーでわかったものの、私の姿を見ることはほとんど出来なかったようでした。
レラにとってもどかしい状態が続いたまま、時間は過ぎてゆきます。
その状態に変化が起きたのは、私たちが出会ってから1年半後でした。
初めて会話するチャンスが訪れたのです。
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