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現実世界からのグラデーション

とっておきのおひとりさま時間を持つために、「森のピアノ」をつくりたい。
以前記事でそう綴った。

わたしの思い描く森のピアノは、現実世界からのグラデーションだ。
そのストーリーを、わたしの頭の中に浮かんでいる絵を、今日は文章に書き留める。

(これは、まだまだ妄想のお話。
でも、すべては妄想から始まる。
形にしていくために、今年はより一層動いていく!)


情報社会の海の溺れ、自分のわくわくする気持ちが麻痺してきたあなたは、まず、日常世界とは別の空間に出向く行為を通して、ちょっとした非日常に足を踏み出す。
今日だけは、家族やパートナーのことは考えずひとりだけで、電車や車でプチひとり旅。移動時間は、日常と非日常の狭間だ。

緑や花々に彩られた小径を抜けると、そこには創作活動をしている数人が集う、小さなコミュニティカフェがある。
あまり賑やかではない、ほどよく人の温かさに触れられる空間だ。
まだ心が外向きのあなたは、いろいろと興味を持ってその人たちに話しかけるかもしれない。
あるいは、人見知りが発動して声をかけられないかもしれない。

他人の目があると、どうしても自分を作ってしまうこと、誰しもあると思う。
大丈夫。これは自分の心の声を聞く前のリハビリ。
今はまだこの場所に身を置きたくなければ、すぐに次に進んでもいい。

その先、水の音をくぐり抜けると、こじんまりとした図書館があらわれる
文字を通して、世界中と繋がれる場所。
読書があなたを旅へと連れていってくれる。
本の世界にどっぷりと浸かるもよし。いろんな本をぱらぱらとめくってみるもよし。
ひとりだけど、ひとりじゃない。
そんなふうに感じられる空間が図書館だと、わたしは思う。

その先の離れに行くのは、たったひとり。
携帯電話は持ち込めない。
その日、その空間に入るための鍵を持った人だけが、地球に優しい上質な生地で作られた服を纏って入ることができる。

豊かな森に包まれた、一台のピアノの部屋
壁一面の大きなキャンバス。
聴こえるのは、風が木々を揺らす音、小鳥のさえずり、川のせせらぎ。

ここには、あなたと自然と、あなたの好きなものだけの非言語空間。
慣れないピアノを弾いてみてもいい。好きな楽器を持ち込んでも、壁に絵を描いてもいい。
他の人の目を気にすることなく、誰かに迷惑をかけていると心配する必要はない。
下手でも、ぎこちなくても、構わない。
自分の好きなことを、思うままに。

帰りはひとりの余韻を感じたまま、また現実世界へのグラデーションへと入っていく。
もしかしたら、来たときとはまた違う感じ方になっているかもしれない。

聞こえてきた心の声を、図書館でノートに綴りたくなったり。
森の住人やコミュニティカフェにいる人たちに、話を聞いてもらいたくなったり。

家族やいつもの友達ももちろん大事だけれど、程よい距離感だからこそ、打ち明けられることもある。
自分なりの心地よさを感じられるサードプレイスとして、自由に使いたくなっていたら嬉しい。


自分らしさを取り戻し、また日常生活に戻っていく。
きっとわたしたち人間には、少なくてもわたしには、自分らしさを取り戻す場所と時間が必要だ。
だから、そんな空間を創っていこう。
仲間と共にブラッシュアップしながら。

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