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映画や小説では、平和で幸せな世界を見ていたい。

起きると、首や背中の張りがまたいくらか緩和されていた。バスタオル枕は今のところ、なかなかフィットしているようだ。引き続き、しばらく使ってみるとともに、自分に合わせた枕を選んでくれるところでも探してみようかと思う。

金曜日のヨガは、相変わらず厳しい。スタンディングピジョンの片足のとか、毎週のことだが、もうなぜこんなことしなければならないのかという気分になってくる。それでも、インストラクター・カップルの導きに従って粛々と体を動かしたわたしはえらい。やっているときはつらいが、終わった後はやってよかったと思えてくる。それがこのヨガレッスンの特徴だ。

芍薬は、大きいものはもう最大に開いたようだ。小さいものは2割ぐらいまで進んだ感じ。中ぐらいのは、花びらがくっついているのか、昨日からあまり進んでいない様子。たまたま見かけた、青山フラワーマーケットのSNSで、「芍薬は、たまにがくの蜜が花びらについて開かなくなることがある」というような情報が示されていたので、それに背中を押され、くっついているっぽい花びらをそっとめくってはがしてみた。すると、わっと弾けるように花が開いた! すごい、一気に開花が進んだ。やはり、花びらのくっつきが開花を阻んでいたのだ。青山フラワーマーケットには大いに感謝しなければならない。

夕方、夫が調べ当てたクラフトビールのお店までビールを買いに行ってみる。地元の素材を使うということにこだわってビール作りをしているお店らしい。夫は先日来、クラフトビールへの熱に火を灯しつつあるようだ。そのお店は、近所の人が集まるような小さな飲食店がちらほら並ぶ、普段はあまり行かない界隈にある。人通りはそれほど多くないが、席が埋まっている飲食店も見える。休業要請は解除されていなくとも、もう動き始めているお店はあるようだ。地元の人しか訪れないような、こういう場所では特に。

夜、21時を過ぎて、はっと思い出した。今日は、金曜ロードショーで「天使にラブ・ソングを…」が放送される日だったのだということを。「天使にラブ・ソングを…」とその続編の「天使にラブ・ソングを2」は、何度も観ているにもかかわらず飽きないどころか、観終わったそばからまた観たくなってしまうほどに好きな映画の一つだ。

1か月ほど前に友人からこの知らせを受けて以来、ずっとずっと楽しみにしていたのだった。楽しみすぎて、先々週も先週も、「今日だ!」と観ようとしてがっかりするということを繰り返していたほどだったのに、なぜ、今日になってわたしは忘れてしまっていたのだろうか。自分の記憶の不備を悔やむばかりだが、人間って、まあ、そういうところがあるものですよねと自らを慰め、急いでテレビをつける。

相変わらず、デロリスは真っすぐにパワフルで、マリアは純真で、院長は誠実、シスターたちはチャーミング。みんなの美点を見つけて、それをそれぞれに自覚させることで力を引き出していくデロリスのパーソナリティに、ぐっと来る。途中、少しひやひやするところはあるものの、基本的には機嫌のいい感じで終われるところもいい。何より、みんな、楽しそう。つらいことと向き合うのは、現実だけで十分だ。映画や小説では、平和で幸せな世界を見ていたい。今は特に。この映画の中には、そういう世界がある。

わたしと同じように今日の放映を心から喜ぶ人は少なくなかったようで、SNSでもこの映画への言及は多く見られた。それを通して知ったのが、このYouTube動画。映画放映25周年を記念して、ウーピー・ゴールドバーグ氏をはじめとしたシスターたちが再集合して歌う、というもの。25年の時を経ても、みんな、変わらず楽しそう。なんだか尊い気持ちになってしまったのは、たぶん、歌っているのがシスターだから。

「天使にラブ・ソングを…」も「「天使にラブ・ソングを2」も、DVDやBDが販売されているし、Amazonプライムでいつだってレンタルすることができるのだけれど、自分が子ども時代に観ていたころの原風景からか、金曜ロードショーで、テレビで観るっていうのが合っている気がする。うれしい夜だった。ウーピー、大好き。

(2020年5月15日)


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