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サークル活動で講座を開きたい方へ向けたコツなど

割引あり


大学のサークル活動では、よく見られるのがメンバーの習熟度の違いです。
一部のメンバーがとても頑張ってる一方で、他のメンバーがあまり関与しないという状況も珍しくありません。

連絡の取りずらい部員が多く、良い作品を作ること・大会に出ることを目標にしていても、思うように集まってくれないこともあります。

また、新しい後輩が入ってきても、現状では活動を誇りを持って紹介することが難しいと感じている人もいるかもしれません。


そこで、私は「講座」を開くことが、まずサークル活動を盛り上げる第一歩なのかなと考えています。


講座を開くことで、部員が活動を継続してくれたり、
知識や技術などの共有が促され、部員同士のコミュニケーションが活性化するなど、サークル全体の結束が強まる効果があると感じています。


私が所属していたサークルでも、音楽制作講座やゲーム制作講座を通じて、初心者が少しずつ活動に参加し、最終的には大学祭に作品を提出するという成功事例が数多く見られました。


しかし、講座を開いている人は意外と少ない印象があります。
YouTubeやブログで学ぶ方法はありますが、身近なコミュニティで主体的に知識を共有する場は貴重です。


この記事では、サークルやコミュニティ活動を活性化させたいと思っている方に向けて、私が講座を開き、ある程度成功したと感じた際に実践したことや意識したポイントを紹介します。


【おすすめの人】

  1. サークルなどで講座を主催してみたいと思っている人

  2. PCを使った創作活動を行うサークルで、サークル活動を盛り上げたい人

  3. 講座にどんなツールを使ったらいいか分からない人


1. 教えられる簡単なことから教えてみる


講座を開く際、まずは自分が教えられる簡単なことから始めるのがおすすめです。
基本用語の解説とか、機器の使い方とか、ソフトウェアのインストール方法とか、最初はなんでもいいわけです。

ここで言いたいことは、参加者の時間を削るからには初めから難しいことや応用を教えなきゃいけないとプレッシャーを感じるかもしれませんが、その必要はないということです。

初心者はほとんどが右も左も分からない状況です。
基礎的な内容を教えることは、知識の定着や技術の習得に非常に効果的です。
また、中上級者にとっても、基礎を繰り返すことは重要で、教える側の理解も深まります。

基礎から始めることで、講座を継続的に開いていく際ための助走にも繋がるため、自信を持って行うべきだと考えます。

さらに、たとえ簡単な内容であっても、口頭で説明するのは意外に難しいことが多いです。
専門用語や知識をわかりやすく説明できるよう、準備を行うことが重要です。

私も、初めて本格的なゲーム制作の講座を行った際も、ハードルをできる限り下げて、年度初めの新歓イベント後の4,5月には「ゲームエンジンの操作方法」や「画面の見方」、「基本用語の解説」から教えました。

その後7月頃に、「フラッピーバード」と呼ばれる比較的シンプルなゲームを作る講座を行いました。

筆者が作り方の講座を行ったゲーム「フラッピーバード」

さらにこのゲーム、実は簡単で、キャラクターはクリックして上下に移動するだけで、障害物が水平に移動してくるだけなんです。最初からマリオのような2Dゲームの作り方を教えるのではなく、簡単なものを教えました。

そうすることで、全くの初心者でも講座を完走し、「できた!」という達成感を得られたようで、参加者からは「分かりやすかった」と好評でした。
さらに、はじめからマリオを教えるぞ!FPSゲームの作り方を教えるぞ!と奮起しても筆者は挫折していたでしょう…。

ゲーム制作に使った講座資料の一部


失敗談:難しすぎる内容を教えてしまった経験
一方で過去にプログラミング言語の講座を行った際、私は失敗を経験しました。

当時、参加者はある程度プログラミングに興味を持っていて、基本的な知識もあるだろうと想定していました。その結果、最初から難しい内容を教えようとし、参加者のスキルに合わない講座となってしまいました。

特に、PC操作がまだ不慣れな新入生に対して、想定外の部分までフォローする必要が生じ、時間も限られていたため、焦ってしまいました。

結果として、当時の現場は終始しらけてしまい、参加者からは、「実戦で何に役立つかがイメージしづらかった」とのフィードバックを受けました。


この経験から学んだのは、参加者のレベルやニーズに合わせた講座内容を考えることの重要性です。自分にとって当たり前のことでも、初心者には段階を踏んで教えることが必要です。特に、初めて講座を開く際は、専門外の人や全くの初心者でも理解できる内容を意識して進めることが大切だと感じました。


初心者向けには、とにかく段階を分けて教えることです。いきなり難しい内容に飛び込むのではなく、基礎から段階的に進めるためのテンプレートや教える内容を事前に準備しておくと、講座がスムーズに進行します。

基礎的なことを最初に教える場合は、周りの目を気にせず、自信を持って教えましょう。


2. 複雑な手順や流れは箇条書きに分解する


ゲーム制作や音楽制作などの、過程が多いものを説明することは、確かに骨が折れることかもしれません。
しかし、物事は細かく分解していけば、どんなに複雑なものでもわかりやすく伝えることができます。


例えば、次のようなカレーを作る手順があったとして、どちらの方がわかりやすいでしょうか?


例1:
じゃがいも、にんじん、豚肉または牛肉は食べやすい大きさに切り、玉ねぎは縦半分に切って櫛切りにして、鍋に油大さじ1入れて、具材を肉から炒める。玉ねぎがしんなりしてきたら、水750mlを入れて沸騰してから灰汁を取り、15分煮て、その後ルーを入れて弱火で5分煮込む。


例2:

  1. じゃがいも、にんじん、豚肉または牛肉を食べやすい大きさに切る。玉ねぎは縦半分に切って櫛切りにする。

  2. 鍋に油大さじ1を入れ、肉から炒める。

  3. 玉ねぎがしんなりしてきたら、水750mlを加えて沸騰させる。

  4. 沸騰後、灰汁を取って15分間煮る。

  5. ルーを入れて弱火で5分煮込む。


どちらの方がわかりやすいでしょうか?圧倒的に後者の方が理解しやすいはずです。各工程が箇条書きになっていることで、視覚的に情報が整理され、重要な手順がはっきりと区別されています。


ゲーム制作などの複雑な工程も同じです。全体を一度に説明しようとするのではなく、工程を細かく分解し、それぞれを順を追って説明することで、聞き手にとっても分かりやすくなります。

説明する側からしても、箇条書きにする方が、説明が整理されて、文章を作成するのが楽になりますし、聞き手も情報過多に悩まされることがありません。まさに一石二鳥です。

簡単な文章で教えられるように、事前に頻繁に使用したい用語を解説しておくことも重要です。


説明する過程が多い場合は箇条書きに


説明は複雑な文章で書かない。
意識してみてください。



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