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尾瀬の討論学習からゴミの持ち帰りへ

「守る、みんなの尾瀬を」

1ヶ月近く、読解に取り組んできました。
それぞれの段落に小見出しをつけることにより内容を深く読み取るように
してきました。

こう言う指導は「要約指導」です。
つまり文章の要点をポイントでズバッと表現できるようにする指導です。
回りくどい言い方でなく、ズバッと要点を述べる。
こういった指導が国語では必要です。
「その時の作者は何を思っていたか」
「この場面では主人公はどんな気持ちだったか」

こんなどうでもいい指導を大方の教師はしてきました。
だから国語で力をつけるとはどう言うことか
何もわかってないのです。

さて尾瀬になぜ力を入れるのかというと、
尾瀬には3回も行ってきたからです。
しかも有名な自然保護を訴えてきた平野長蔵の長蔵小屋の
平野長靖さんの奥さん(長蔵小屋のおかみさん)に会ってきたのです。

現地まで教材研究に来る方は珍しいと言っておられました。
僕は子どもたちにインタビューしてきたビデオを見せました。

尾瀬は一時期、ゴミで溢れ、環境は悪化する一方でした。
「ゴミ箱」があったからです。
ゴミ箱からごみがはみ出し、さらにその横にゴミを置いていく。
それが人間の心なのです。

もちろん「来た時よりも美しく」の心を持った人もたくさんいます。
しかし心無い人々によって尾瀬は汚されてしまったのです。
そこで「ゴミ箱」を無くしました。

パトロールをして「持ち帰り運動」を展開しました。
それをすすめたのは長靖の志を継いだ尾瀬小屋の人たちでした。
そしてこの頃から全国で「ゴミ持ち帰り」がすすんだのです。
日本の公園にゴミ箱がないのも元はこの尾瀬から始まったのです。

子どもたちは
教科書の文に小見出しを付けるため、話し合いをした結果。

・消えてゆく峠
・長靖の厳しい決断
・長蔵、長英の過去
・山小屋に戻った長靖
・「尾瀬の自然を守る会」の発足
・尾瀬の死を食い止めた長靖

流れがパッと見てわかります。
これが子どもたちが力を合わせた結果なのです。
スポーツで結果を出すのと同じように
国語という教科で結果を出すとはこういうことをいうのです。


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