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ジョブズの遺言
2年前の年末になぜかスティーブ・ジョブズに強く惹かれて色々な動画を見ました。
特に僕が面白いなと思ったのが、Appleを一度クビになり、その後、復帰する直前に撮られたというジョブスのインタビュー動画でした。そのインタビューの中で、彼がこんなことを話していました。
〈子どもの頃、雑誌で運動効率の話を見たんだ。地球上の様々な動物の中でどの動物が一番省エネで動けているのか?というランキングだった。その中で、人間は残念ながら、かなり低いランキングだった。しかし、自転車に乗る人間は、他のどの動物よりもダントツでエネルギー効率がよくなったんだ。分かるかい?人間は、技術やテクノロジーを駆使することでどんな自分の欠点も補えるんだよ。〉
うろ覚えだけど、こんな話を彼は目をキラキラさせながら話していました。
このエピーソードが彼をテクノロジーの世界に引き込んだ大きなきっかけの一つになったのは間違いないと思います。
”テクノロジーが世界をもっと便利で素晴らしいものしてくれる。
僕は、それで世界を変えてみせる!!”
と。。。。
確かに、彼は世界を変えました。
多くの人に影響を与えました。
しかし、僕は当時の彼が犯した過ちに気づきました。
彼にはとてつもない見落としがあった
それが健康の観点です。
テクノロジーが進歩すればするほど、世の中が便利になればなるほど
人間は動かなくなります。
さっきのエピソードのとおりです。
便利になればなるほど
全くエネルギーを消費しなくてもいい生活が出来るようになります。
そうなると、殆どの人間は知らず知らずのうちに不健康になるのです。
彼が、どれだけ健康に関する意識を持っていたのか?は分かりませんが、
晩年の彼の病気のことを考えると彼は自分が犯した罪を実は認識していたのではないか?と思います。
(※最近のiPhoneやApple Watchにはヘルスケア関連のアプリが常備されるようになっています)
彼は世界中を便利にしました。
そして、その便利(=不健康の温床)を作り出した代償を償うような形で最後は病気に苦しみこの世を去っていきました。
(彼の病気とApple製品には何の因果関係もありませんが、僕にはそのように見えるということです)
このジョブズの生き様は僕達、次の世代へのメッセージなんじゃないだろうか?と思っています。
”便利と健康を共存させよ”
という矛盾をジョブズは自分の功績と死をもって世界中に課題として残してくれているんじゃないだろうか?と考えています。
だから僕たちはこの便利な世の中で
その代償を払う人が少しでも少なくなるために
そんな世界を作るために働いているんだと考えています。