しあわせの内需拡大
これまでに出版した本は28冊、
累計70万部を突破。
個人相手のカウンセリング・
コンサルティングは3万件を超え、
あの『anan』で、信頼できる
カウンセラー20名に選ばれている。
そんなすごい人が、以前こちらで紹介
した「DAF26」というイベントにて
登壇するという話を聞き、
楽しみにしていた。
藤沢あゆみさんにお会いするのは、
全くの初めて。
あまり事前情報もないままだった
ので、実はとても驚いた。
彼女は、先天性の血管腫と呼ばれる
病気と付き合いながら生きてきた
方で、「10人中9人が振り返る」
見た目の症状を抱えている。
私も9人のうちの1人だったようで、
「痛かったりしないのかな?」
正直なところ、そんなことが気に
なってしかたなかった。
しかし、ステージ上の彼女は、
非常に堂々として、「今、ここ」で
躍動している「自分」というものを、
思う存分に表現していた。
「コロナ太り」で鏡を前に愕然とした
ところから一念発起、
レコーディングダイエットで
ばっちりスリムになった姿を
魅せてくれたのである。
イベント当日に販売していた
彼女の最新刊、『乗り切る力』を
読ませてもらった。
売れっ子カウンセラーらしく、
色々なお悩みに一つひとつ答えて
行くような形式。
全部で68個のアドバイスがある。
読み終えて思うのは、
「マインドフルネス」を誰にでも
分かりやすくかみ砕くと、こんな
風になるのだろうな、ということ。
「今、ここ」に集中するのが
マインドフルネスだと言われるが、
腹落ちして理解するまでに、
私自身は意外と時間がかかった。
自分の言葉で表現したりすることで
大分理解が進んだ感触を、ようやく
持てたというところ。
藤沢さんのアドバイスは、
今自分が置かれている境遇、
今自分に芽生えている感情、
そういったものをありのままに
味わうことを勧める。
ネガティブな事実や感情も、
それはそれとして認めてあげる。
一旦認めてあげれば、冷静に
観察ができ、そこから事態を打開
する糸口がつかめる。
そんな考え方が、数々のアドバイスの
背骨となっているように思われた。
そうすることで、様々な苦境も
全て乗り切れる!
乗り切る力を発揮できる!
そういうエールを、読者に贈って
くれる本となっている。
彼女の言い回しで、独特で面白いなぁと
思ったものがいくつかある。
例えば、「しあわせ発掘マニア」とは、
「足るを知る」という禁欲的な響きの
ある言葉を、よりポジティブに言い換えて
みた言葉。
あるいは、「しあわせの内需拡大」。
これは、人よりしあわせが少ない!と
不満に思ったとしても、その少ない
しあわせを一つひとつ数え上げていき、
スポンジのように膨らませていこう、
という考え方。
人の共感を呼ぶこうしたことばを創造
する力が、彼女の強みに違いない。
人生の難局を、ことばで乗り切れる
ように応援する、尊い仕事の一端に
触れることができた。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。