デジタルファシリテーションという概念
今でこそ、毎日ほぼ欠かさずに
ZOOMのお世話になっている。
一番の契機は、新型コロナウィルス
に伴って、この半年で急激に働き方
のシフトが起きたから。
ZOOMの名前を聞いたのは、1年か
2年前、どうもオンラインビデオの
ツールが流行っているらしいと
耳にしたものの、これまでのTV電話
会議システムと何が違うのか、
さしたる興味も持たず、Skypeとか
Facetimeとの違いにも気付かず、
ノホホンとしていた。
2017年10月に、こちらの書籍が出版
されていて、私も見覚え、聞き覚え
はあった。
それ以降、ほぼ2年間にわたり、
いわゆるイノベーターや一部の
アーリーアダプターの間で使われ
てはいたものの、「マス」にまで
は下りてきていなかった。
それが、今年に入って急加速し、
今やすっかり一般人にとっても
無くてはならないツールへと化した
感がある。
まぁ、ZOOM自体はアメリカの会社
でありながら中国人社長が起業して
おり、セキュリティ面等の問題点が
指摘されてファーウェイの二の舞の
如くアメリカ市場から締め出される
可能性が高く、日本でも同様の事態
が訪れる可能性が高い。
しかし、ZOOMが先鞭をつけた、
・オンラインで=リアルタイムで
・多くの人数が
・お互いに見える形で
コミュニケーションを取り合うと
いう流れは後戻りすることがない
であろう。
同書の著者である田原真人さんが
講演をしてくださるということで、
今日も朝からZOOMのためにPCの
前にかじりついていた。
お題は、「デジファシ」。
デジタル・ファシリテーションの
略である。
noteに田原さんご本人がその構想を
少しずつ書き始めていらっしゃり、
今日の講演はその内容をかみ砕き
つつプラスアルファした内容。
ご本人のnoteが、図を使いながら
とても分かりやすく説明をして
くださっているので、「デジファシ」
と聞いて興味を覚えた方には、是非
直接ご本人の生のメッセージを読んで
頂いた方が良いと考える。
以下では、私なりのまとめ、感じた
ことなどを、日記的に書き留めて
おきたい。
「ファシリテーション」の定義は、
人々の活動が容易になるよう支援し、
うまく行くように舵取りすること。
「デジタル」が頭に付くと、この
舵取り行為をデジタルの力をも
使いながら進めていくことだと
言えるのだろう。
多人数が集まって、ワイワイガヤガヤ
とコミュニケーションをする。
勝手にさせていると、それはカオスに
なる。
カオスがイヤだからと言って、厳格に
ルールで縛り付けて話し合わせると、
統制は取れて秩序立つかもしれない
が、面白みのない結論にとどまる
可能性が極めて高い。
ファシリテーションの本質は、
この「カオス」と「秩序」の中間、
「カオスの縁(ふち)」と呼ばれる
微妙なエリアで議論が進むように、
舵取りをしていくことだ、そんな
指摘を田原さんはしている。
元々粘菌アメーバの研究者だけあり、
生物の自己組織化とか、複雑系と
いったところの知見を踏まえながら
これからの仕事のありかたを鋭く
問うている。
結局、高度成長期の頃のように、
アメリカという目指すべき明確な
目標があるときは、そこに向かい
統制のしっかり取れた組織を築いて
マス・マーケティングで攻めて
いればよかった。
しかし、価値観が多様化し、どこに
向かって進むべきかの合意形成も
ハッキリなされない状況下では、
秩序を壊してカオスの方に向かい
ながらも、完全にカオス化して
しまっては世の中メチャクチャに
なるので、秩序立つ方向に少し
揺り戻しをさせながら、カオスの
縁をゆらゆらと進んでいくべし。
そうやって、どこに進むべきかも
一緒に考えながら前に進むしか
ない時代なのだ。
そして、そんな時代にこそ、
「デジファシ」の能力が必要と
されるのだ、そのような主張なの
かなぁと勝手に理解した。
具体的な「デジファシ」能力の詳細
部分については、追々田原さんの
主張などを追いつつ理解を深めて
いきたいと考えている。
自分で秘かに掲げる目標の中に、
「敏腕なファシリテーターになる」
という項目があって、デジファシの
能力を獲得することは間違いなく
自分自身の目標とリンクする。
カオス理論とか、自己組織化とか、
突っ込んで研究するとなかなか
難しそうだが、本質部分をスマート
に掴めるようにしたい。
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。