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シナプスをつなぎ変える

週末のランニングが習慣となって
かれこれ4、5年。
ここ1年ほどは最低10km、
デフォルトで20kmを念頭に、
せっせと走っている。
今日は23kmほど、気持ちの良い
青空広がる日曜の朝、富士山を
拝むことのできる場所もあって、
爽快な気分になれた。

鶴見川水系の支流が近所にあり、
川沿いを下り、途中で橋を渡って
反対側を上るのが基本ルート。
いつも大体同じルートを通るように
しており、その日に走りたい距離や、
大通りを横切る際の車待ち、信号
待ちなどの状況に応じて、都度
臨機応変にルートを変えるように
している。

今日は、ふと思い立って、最初に
川沿いを上り、途中で反対側を
下って、また最後に上ってくる
という、普段とは真逆のルートを
走ってみた。
これが、意外な発見があって、
なかなか面白い。
ただ単に行きと帰りで逆方向を
走っているだけにもかかわらず、
見える風景が全く違う。
ちょっと考えてみれば当たり前
なのだが、逆方向というだけで
風景ってここまで違って見える
ものかぁ、と新鮮な驚きを覚えた。

こんな風に、普段とは異なることを
すれば、脳内の回路が活性化する
はずだ。
脳の中のシナプスをつなぎ変える感覚。
毎日同じことを繰り返しするだけだと、
脳は十分な刺激を得られず、
シナプスのつなぎ変えは起こりにくい。
だから、意図して違うこと、新しい
出会いや発見を求めて、これまで
やったことのないことをやり、
会ったことのない人に会う。
そうすることで、自分自身を進化
させていきたいと常々思い、
実行に移すよう心掛けている。

昨日は、母校の同級生で、同じく母校の
経済学部教授が、
「経済地理」なる学問の初歩を講義して
くれるという企画があり、
これは是非聞かねばと足を運んだ。
GIS(ジー・アイ・エス)と呼ばれる、
地理情報システムの話が話題の中心。
2022年から、高校で「地理総合」という
授業の指導要領が改訂になり、
GISの活用が必修になるということで
現在注目の分野とのこと。

言葉で聞くと分かりづらいが、
実はとても身近で、
Google MapやGoogle Earthはまさに
GISを誰でも使える形で活用している
アプリケーションである。

イメージとしては、
昔懐かしのOHPフィルム上に、
ベースとなる地図と、
緯度・経度の情報を持ったデータセットを
焼き付けたものを何種類も用意して、
分析したい内容によって必要なフィルム
だけを取り出して重ねてあげる、
と言えば分かるだろうか・・・。
卑近な例を出すと、ラーメン屋のデータが
焼き付けてあるフィルムを地図と重ねれば、
ラーメン屋マップになる。
そこにカレー屋のマップを重ね、
焼き肉屋を重ね、居酒屋を重ね、
喫茶店を重ね、・・・とやっていくと、
やがて「ぐるなび」とか「食べログ」
になる。
そんなことを、当然ながらOHPではなく
デジタル上で実現させることで、
Webブラウザで簡単に見ることが出来る
というわけ。

GPSと言葉が似ているが、
こちらはPositioning、
つまり位置情報を把握するもの。
GISとGPSを組み合わせることで、
ポケモンGOのようなゲームが
成り立っているのだ。

今後、高校生はこのGISの役割や有用性を
理解し、実際にそれらの情報を収集し、
読み取り、まとめる基礎的・基本的な
技能を身に付けるように!
と文科省が告示している。
中二の息子が、程なく授業を受けるように
なるはずなので、どんなことをしている
のか、そのうち探りを入れてみることに
しよう。

とりあえず初歩的な内容と言いながら、
全体像を短い時間で端的に説明してくれて、
良い具合に頭の中がかき回された。
新しいことを学ぶことで起こるシナプスの
つなぎ変えは、いつだって大歓迎である。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。