あっぱれ「パインアレ」
「パインアメ」と間違えたタイポ
(タイプミス)ではない。
「パインアレ」という商品が、
世の中に出ているのだ。
阪神タイガースがセ・リーグの
リーグ優勝を果たしたのは、
野球ファンであればご存知の通り。
私のような、普段は野球もTVもほぼ
観ないという人間であっても、
薄々耳には入っていた。
ただ、阪神の岡田監督が、
リーグ優勝のことを「アレ」と
隠語で表現していたことを
つい最近まで全く知らなかったのが
偽らざるところ。
その岡田監督が、ベンチでよく
パインアメをなめていたらしい。
そこに目ざとく気が付いて、
パインアメとのコラボを実現した
商品が「パインアレ」なのだ。
上記のウェブサイトを見る限り、
パインアメを製造している
パイン株式会社から持ち掛けた
のではなく、ヘソプロダクション
という企画会社が、タイガースを
口説いて実現したように見受け
られる。
「アメ」と「アレ」をひっかける、
いかにもなダジャレ。
とはいえ、そこに目ざとく気付き、
商品企画に昇華させるのは、
そう簡単なことではない。
まず最初に阪神タイガースに企画を
持ち込んだであろう際に、
ハードルが立ちはだかる。
本当に売れるのか?
儲かるのか?
ノリと勢いで通せたのだろうか。
緻密な計算に基づいたプレゼンが
展開されたのだろうか。
事実は分からないが、関西の球団だけに
こんなふざけた企画に聞こえるもので
あっても通りやすいのかもしれない。
その後は、パインアメ=製造会社を
口説かなくてはならない。
ここのハードルが高い、
となりそうだが、逆にそんな事態は
考えにくいだろうと思われる。
なぜなら、パインアメは、その
柔軟かつ奇抜なPRで非常に有名な会社
だからだ。
過去に『SPY x FAMILY』とのコラボで
「アーニャアメ」を販売したときに、
こちらでも取り上げさせてもらった
ことがある。
他にも、とにかく様々な企画を考えては
世の中に出していく、その速さに何度も
舌を巻いたことがあった。
企画のバリエーションの多さは、
下記にあるPRリリースの数と中身を
見てもらえれば、
伝わるのではないかと思う。
今回の「パインアレ」のように、
他社、他ブランドとのコラボで
積極果敢に攻めている様子が伺える。
そのカテゴリーも、アメやお菓子という
枠にとらわれず、化粧品、お酒(サワー)、
マンガ、自治体とのコラボなどにまで
わたるのだ。
もうここまで振り切ると、
「あっぱれ」としか言いようがない。
担当者は、仕事が楽しくて仕方ないの
ではなかろうか。
逆に忙しすぎて大変かもしれないが。
パインアメのブランドの方針が、
一貫性がないように見えなくもないが、
恐らくは「とにかく楽しい」こと、
「元気になれる」ことなら何でもOK!
というような一貫性を保つことで
社内の合意形成が出来ているのだろう。
商品自体のイノベーションが
起きているとは評価し難い。
しかし、売り方のイノベーションを
起こしているとは言えそうだ。
パインアメの快進撃は、
まだまだ続きそうである。
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