
「ロライマ州の郷土料理・ダモリーダ(damorida)」 簡単おいしい! ブラジルレシピ 講師:マーラ・アブレウさん 月刊ピンドラーマ2022年5月号

#ブラジルレシピ
#月刊ピンドラーマ 2022年5月号 HPはこちら
#講師 マーラ・アブレウさん
#おおうらともこ 文と写真

ブラジルを代表する食材マンジオカ(キャッサバ)。ブラジル北部ではそのマンジオカの中でも有毒なマンジオカ・ブラバという種類を解毒し、トゥクピーと呼ばれる食材が作られます。インディオ由来の食文化で、興味深いのは、トゥクピーの中でも黒く熟成させたトゥクピー・プレットがあり、この香りがしょう油に似ているということです。このトゥクピー・プレットを使用したロライマ州の先住民マクシー族などが受け継いできた鍋料理がダモリーダです。香味野菜をたっぷり使い、唐辛子やトゥクピー・プレットとの絶妙なハーモニーで、完成した料理は川魚の臭みは気になりません。サンパウロでは入手困難な食材ですが、今回は旅先のボアビスタで、同地出身のシェフ、マーラさんが、本誌のために特別レシピをご紹介してくれました(ピンドラーマの Youtubeチャンネルで動画を視聴できます)。
【材料】
・タンバキ...1kg(ぶつ切りにして香味野菜と塩で1時間ほど下味をつける)
・玉ねぎ...大2個
・トマト...大3個
・パセリや香草...60g
・チコリ(好みで)...10枚
・唐辛子(複数の種類を好みで)...30g
・水...500ml
・トゥクピー・プレット...700~900ml
・ジャンブー(好みで)...60g
・塩...適量
・ベイジュー(付け合わせ)...適量




【作り方】
①ざく切りにしたトマトと玉ねぎを少量の油で炒める。
②しんなりとしたら水を入れて沸騰させ、半量のトゥクピー・プレットと香味野菜やチコリを入れる。

③②がひと煮立ちしたら魚を入れ、唐辛子と残りのトゥクピーを入れて約1時間煮込む。

④塩で味を調え、先住民由来のパネーラ・デ・バーホ(土鍋)に盛り付ける
⑤皿に取り分ける時は、ムケッカのようにピロンを付け合わせる。先住民の文化では、米の代わりにベイジューと呼ばれるマンジオカの粉で作ったせんべい状のものをスープに浸しながら食べられる。

◆今回の先生
マーラ・アブレウさん(Sra. Mara Abreu)
ロライマ州ボアビスタ生まれのシェフ。専門はブラジル料理全般ほか、ポピュラーな西洋料理から日本食、アラブ料理まで。アマゾン水系の魚さばきだけでなく、刺身に切って盛り付ける腕前も見事。現在はアマゾナス州マナウスのアラブ料理店『NAJUA)』に勤務。

文・写真/おおうらともこ
取材協力/江田テツヤ
おおうらともこ
1979年兵庫県生まれ。
2001年よりサンパウロ在住。
ブラジル民族文化研究センターに所属。子どもの発達に時々悩み、励まされる生活を送る。
月刊ピンドラーマ2022年5月号
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