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フィンランド🇫🇮の小さな冒険「ダチョウを求めて150km。遺跡と戦車とワインとひまわり畑とわたし

こんにちわ、kokkoです。
今年から本格的にフィンランドに移り住み、新しいことだらけの日々を記録しています。
あまり紹介されていない珍しくてニッチ(地味?!)なところも紹介していきますね!

サマーイベントへ駆け込みラッシュ

8月も終盤に差し掛かり、日中は気温がまだ夏っぽいけど夕方から冷えてきたり、陽が夜9時くらいには落ちてくるようになりました。
スーパーにはきのこが並ぶようになり、夏の味覚いちごはまだギリギリ売ってるけど、甘くなくなったし小ぶりにもなって来て、着実に秋になってきてるなぁと実感しています。

最近、youtubeでたまたま観たダチョウの肉を食べる動画にうちのダンナが興味津々
調べてみたらヘルシンキから比較的近いところにダチョウの牧場があり、お肉も売っているとのことで、今週末で今夏は閉園というのもあり急遽ドライブに行くことになりました。
ナーンタリのムーミンワールドも今週末までの営業と、夏の終わりにむけて各地でクローズする施設は増えていて、ちょっとでも夏を感じ損ねないようにと、最近の週末はお出かけラッシュで車が心なしか多いです。

家庭的なダチョウ牧場「Strutsitila Syrjynen」

と言うことで車でやって来ました!
ここはヘルシンキから150km
第二の都市タンペレの少し手前にあります。

緑豊かな農場

Strutsitがダチョウという意味です。
Syrjynen(シルジネン)ご夫婦が切り盛りするダチョウ牧場です。
牧場にはカフェもあってダチョウ肉のサンドイッチが食べられます。
元々ご主人が趣味で始めたダチョウ牧場が地元で人気になり、要望に応えてカフェを作ったりコタ(焚き火ができる小屋)を建てたり、シカや羊など動物も増やしたりして、今では人々が集まる憩いスポットになっています。

入園料は大人€4
まずはうさぎちゃん小屋。鶏や孔雀もいます。
ダチョウはこちら
ダチョウとの対面。20頭くらい?いたかな。
おねむなご様子
餌ちょうだい!
こちらはKOTAという小屋
火を囲むことができる小屋です。
KOTAは火気厳禁!
シカさんもたくさん
カフェやショップの入り口。ダチョウの絵がある
ダチョウ肉を買って帰ります
缶詰も売ってる
ダチョウの故郷?を彷彿させるカフェの店内
ダチョウ肉のサンドイッチもあります

500年以上遺る廃墟の教会「Pyhän Mikaelin kirkko」

ダチョウ牧場へ向かう途中、広大な畑の中にポツンと立つ壊れかけの古い建物が。
気になったので帰りに寄ってみました。

ドライブ中見つけた廃墟。なんだあれは?!

調べてみると、ここは古くからある教会で、16世紀の宗教改革を機に廃宗された宗教の教会だったため打ち捨てられ、その後、木造部分の屋根が崩落し、今は石やレンガ部分が残っています。
青空が天井になった教会は人気のドライブスポットになっているようで、わたしたち以外にもひっきりなしにカップルやファミリーの車が訪れていました。
結婚式やイベントにも使われているみたいですね。

屋根が綺麗になくなった教会
教会前の看板
入り口の前。ドアはなく教会内部が覗いています
中の様子
階段発見!探検してきます!
思いっきり門があって入れなくてガーン。降りてきたら3歳くらいの男の子に「そこねえ、上いけないんだよ!」と得意げに諭されました。
まだ屋根があった時の古い写真
教会内部の奥から入り口を望む
教会を横から見てみます。屋根がスコーンと抜けているのが分かる
教会の奥の外側から。窓越しに正面壁の窓やとんがり屋根もフレームできてベストショットなのでは?!

フィンランド軍戦車博物館「Panssarimuseo」

こちらもダチョウ牧場の途中で看板を見つけて行ってきた博物館。
フィンランド軍の施設に併設されている軍事博物館です。
これまでも縁あって戦闘機や戦艦が展示されている博物館を見て来ましたが今回は本物の戦車を見に行きました!

野外にも戦車がところどころ

戦車の上に乗れたり、中に入れたりなかなかできない経験ができて面白かったです。
訪れるお客さんには小さいお子さんのいるファミリーも多くて、男の子はこういうの楽しいだろうな。

私が軍事博物館に来て一番楽しいのはうちのダンナ(フィンランド人)の解説
こういう博物館はフィンランド語でしか説明がないことが多くて、彼が文章を説明してくれるんですけど、
フィンランド人男性は徴兵制で一定期間軍隊にいた経験があるので、こういう博物館に行くと、
「ぼくが乗ってたのはコレの後継機で、ココが改善されてて」とか「このバズーカはね、発射後に加速するから発射時の衝撃は少なくて」とか「これはぼくの場合はこういう使い方をしてて」
とよりリアルな追加情報が聞けて興味深いです。

なかなか日本では職業で自衛隊にいた方からじゃないと聞けないような話ですが、フィンランドでは「あんたが軍服着て火器持って訓練してたなんて信じられないわ」という小動物みたいなほわほわした人も大体軍経験があります。
フィンランド人の男性と新規で仲良くなったら軍隊でどんなことしてたか聞いてみたい。

早速、戦車の中に潜入します
戦車の上乗れるの?!「撃てぇ!」
戦車の上から
戦車が解剖されて中が見える!
10cm?!分厚い!
比較的新しい高機動車内
ボトムス(古い)みたい
様々な武器で装甲を攻撃してみた例
え、かわいい。
有名な冬戦争で使われていたタイプ
サメみたいでかっこいい
装甲部隊のマーク
ショップが他の軍事博物館より充実しててマニアウケ良さそう
マグカップやシャツ、薬莢とかいろいろなものが売っています
冬用の帽子を被せられて遊ばれています。ちょっと、何にも見えないんですけど!

絶品ハンバーガーも楽しめるワイナリー「Rönnvikin viinitila」

そしてこちらもダチョウ牧場に行く途中で看板を見つけて入ったワイナリー。
タンペレから戻る途中、ハメーンリンナとの間にあります。
1869年から続く歴史のあるワイナリーで、カラントやグースベリーのワインやビールを醸造しています。

大きな樽がお出迎え
湖も見渡せます

広いレストランスペースがあってハンバーガーやサーモンスープ、スイーツとワインが楽しめます。
結構広くてイベントスペースがあるので結婚式やパーティで使われているようにも見えますね。

わたしはワインの勉強を長くしていたのですが、北欧に関しては冷涼な気候によりブドウが育たないことが分かっていたのでワイン生産地として考えたことがありませんでした。

しかしこちらに来て、ベリーでワインを作るワイナリーがフィンランドに少なくとも20以上あると知り、加えて1800年台から続く古いワイナリーがあるというのにびっくりしました。

わたしはテイスティングの勉強もたくさんしてきて、ブドウの素晴らしいワインに多く出会ってきたので「ベリーのワインなんてそんな美味しくないだろうなぁ」と思っていたのですが、実際飲んでみると、特に白ワインはブドウのワインと遜色ないほど美味しくて、考え方が変わりました!
フィンランドに来たらぜひベリーのワインを試してみて欲しいです。

世界中が今気候が変わって来ているから、イギリスみたいにフィンランドでもブドウのワインができる日も遠くないんだろうな。

ワイナリーの歴史がわかる古い器具などの展示物も
スパークリングワインを作る台
ワイナリー入り口。建物が蔦植物に覆われている
ワインにたくさん種類があってびっくり
ロゼや白ワイン
レッドカラントの赤ワインもあるよ
ビールもこちらで作っています。ハンバーガーのパティが肉厚でジューシー。パンも野菜もうまい!
ブルーベリーのチーズケーキ。美味しそう!
ブルーと木目が基調になった素敵な店内
サウナグッズもたくさん。シャンプーとサウナセンスを買いました
お酒が苦手でも安心のベリーのレモネードがあります
天気が良かったのでお庭でハンバーガー食べました

夏を感じるひまわり畑に遭遇

ひまわりの花を最近何度か見かけていたのですが全て切花だったので、フィンランドでひまわり畑があったら見てみたい!と願っていましたがその夢が叶いました!
ちょっと小ぶりで控えめだけど燦々と咲くひまわりに会えて嬉しかったです。

一面に咲く黄色いお花たち
まだクマバチさんも頑張って働いています
1本€1とのことです。モバイルペイで払えるよ!

冒険の終わりにフィンランド産ダチョウとワインで乾杯

ということで今回の冒険の戦利品?!フィンランドの大地で育った素材でディナーです。
ダチョウ肉とベリーワインの他、国産サマーポテトやオニオン、前日のニンニク祭り(また別途記事にしたいな)で入手した新鮮なローカルニンニクを使います。

ダチョウ肉のお味

今回はダチョウのフィレ肉を買って来ました!
味は、Youtubeで牛肉に似て美味しいと言っていたのですが、私も似た感想でした。
赤身で、クセのない鴨肉に似ていて、大型の動物のせいか繊維が大きくで牛肉みたいにも感じます。
牛肉よりもクリーンで脂が少なくて食べやすいのかも。

100gが€5.5で800円くらいかな?ちょっと良い牛肉くらい?
焼いたらモリッと分厚くなった。鶏肉っぽい!

ダチョウ肉に合うソース

ダチョウにどんな味付けが合うのかなと調べた結果、
・ワカモレソース(アボカド・オニオン・ガーリック・レモン・塩)
・バルサミコソース
(バルサミコ・赤ワイン・醤油・ハチミツ)
を使っているレシピをよく見かけて、バルサミコはChatGPT先生にもお薦めされ、これは両方行くしかないか、と2つのソースを作りました。

手前にバルサミコソース、奥にニンニクたっぷりのワカモレとサルサも乗せました。
甘酸っぱいベリーのワインがお肉によく合います。リンゴンベリージャムとミートボールみたいな組み合わせ?

結果としては、どっちも美味しいです。
ダチョウはクセがなくて美味しいんですけどもう一味欲しいなとも思うので、バルサミコソースはコクが出て赤身のお肉とよく調和するのでピッタリでした!
ワカモレはバルサミコに比べてさっぱり食べられて、レモンとアボカドの爽やかなクリーミーさもあり、全く違う味わいになって良かったです。
甲乙つけ難くて、次にダチョウ食べる時も両方のソースで味変しながら食べたくなりそう。
みなさんもダチョウのお肉が手に入って、どうやって食べようと思っていたら試してみてください〜!

おわりに

フィンランドにはユニークな場所やイベントがたくさんあります。
新しい体験をするたびに、これまでの自分のステレオタイプなフィンランド像が徐々に書き変わっていくのが面白くて、いまの感動をnoteに残していきたいです。
何年後かに読み返してみて、こんな視点を持ってたんだなと発見できるように。
感動をうまく伝えられずにモヤモヤするので文章もうまくなっていくといいな。

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