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【論文】パーキンソン病の進行と呼吸機能の関係について

こんにちは
nemoPilatesスタジオの益森寛美です。
パーキンソン病を始めとした神経難病の方のためのピラティススタジオを運営しています。
▼ご興味のある方はこちらのページをご覧ください♪

最近、YouTubeチャンネルでライブ配信をしています。
毎回、20名ほどの方がリアルタイムで見て下さっていて、本当に嬉しい限りです♪
次回は8月30日10時からです。良かったら見て下さい。

今回は論文の紹介です。
また、パーキンソン病に関する論文ですが、個人的に興味があったので紹介します。

Association between Respiratory Function and Motor Function in Different Stages of Parkinson's Disease

パーキンソン病のさまざまな段階における呼吸機能と運動機能の関係

Xi C, Bai XC, Li C, Wang WN, Tian S, Tang YL, Shen B, Wang J, Sun YM, Zhu YL. Association between Respiratory Function and Motor Function in Different Stages of Parkinson's Disease. Eur Neurol. 2023;86(4):242-249. doi: 10.1159/000530390. Epub 2023 Apr 17. PMID: 37068470.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37068470/

健常者と比較すると、パーキンソン病の重症度分類である、ホーンヤール分類2度から呼吸機能に差がある事が示されています。また、進行するにつれ、呼吸機能の低下がみられ、病気の進行と呼吸機能には関係がある事が示されています。

パーキンソン病の呼吸障害に関しては、比較的、重症度が高くなってから注目される事が多いですが、今回の論文はヤール2度から、という比較的、早期の段階から健常者との差がみられています。

原因としては、呼吸を行う際に使う筋肉(呼吸筋)が硬くなってしまうことや、腹筋の筋力が低下し、息を吐く力が弱くなることが考えられます。

また、ヤール2度で低下した呼吸機能は最大呼気流量という数値でした。
これは、力いっぱい吸って、勢いよく息を吐きだした時の最大の息の速さを示します。思いっきり息を吐きだす時に使う、呼吸筋やお腹の筋肉の力とも関係がありそうです。

パーキンソン病早期の段階から、胸や肩甲骨周り、背中の筋肉が、姿勢などによって硬くなっている方は多くいらっしゃるので、この研究結果は納得できる部分もあります。

パーキンソン病のためのピラティスでは、プログラムの中に呼吸法を入れています。

この呼吸法を行うタイミングは、呼吸がしやすい姿勢や、体の状態をエクササイズを通して作ってから行うようにしています。(通常のピラティスレッスンだと一番最初に行う事が多いです)


なので、比較的レッスンの後半に呼吸法を取り入れる事が多いです。

nemoPilatesスタジオで行う、呼吸法のやり方は、吸った時間に対して、吐く時間を1秒延ばすというのを、繰り返し、徐々に時間を伸ばしていきます。
例えば、3秒吸ったら、4秒で吐く。4秒で吸ったら5秒で吐く。。。
といった具合で続けていきます。

8秒くらいまで行います。
決められた時間で呼吸をするのが結構、大変だったりしますが、呼吸をコントロールできるようになると、呼吸筋も鍛えられます。

呼吸法って、結構、地味で、出来ている感覚が掴みずらいものかもしれませんが、今やっておいてこの先、損はしない、むしろやってよかったと思える
物だと思っています。この論文からも、出来ればヤール1の段階から初めて、呼吸機能の低下を抑えたいですね。


呼吸は自律神経の安定、不安やストレスの解消にもつながるので、日常生活に意識的に呼吸法を取り入れると、日常生活の質の向上が期待できます。
こちらの呼吸法ぜひ、やって見て下さいね。

ご参考までに☆


nemoPilatesスタジオ
代表 益森寛美



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