【学習参考書レビュー】大学入試 漆原晃の 物理基礎・物理[電磁気]が面白いほどわかる本
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🐬今回ご紹介する教材
前回に引き続き、漆原晃先生の著書です。
[力学・熱力学]と重複する部分は極力端折っていくので、未読の方はまず↓をお読みいただければ幸いです。
🐬概要
ご覧のように、基本的な構成は[力学・熱力学]と同様ですね。
🐬難易度
★★★☆☆☆☆☆☆☆ ~ ★★★★★☆☆☆☆☆
🐬取り組み
受験生時代に何回もやりました。
エアプではなく全問題きっちり解いた人間のレビューだということで、信用していただきたいです。
🐬この本を使って難関大に合格した生徒の話
去年指導していた筑波大学志望の生徒(Dさん)はこの本をはじめとする漆原晃シリーズを使い、共通テスト本番で95点、中央大学理工学部共通テスト利用合格🌸、東京理科大学創域理工学部合格🌸、早稲田大学教育学部地球科学専修合格🌸、筑波大学(生命環境学群)合格&進学🌸を決めました。
ちなみに彼の自己採点ですが東京理科大学C方式、グローバル方式入学試験の物理で満点を取っていました。素晴らしいですね。
↑有料noteですが、Dさんをはじめとする生徒の科目別の詳しい指導内容などはこちらに記載があるのでよろしければ御覧ください。
🐬コスパ
計304ページで税込1540円なので、学参としては平均的な価格です。
🐬Pros
🌴定義を徹底的に覚えさせる
漆原先生のシリーズは、当時の私を含め受験生から「電磁気が神」という声がよく挙がっています。
その理由の1つに「用語の定義を徹底的に覚えさせる」という点があると思います。
例えば電場と電位の定義は何度も何度も登場します。
そのため、「電場を求めよ」というような問題では電場の定義から考える癖が自然とつく構成になっています。
🌴コンデンサー回路と電磁誘導の解法がわかりやすい
他もわかりやすいんですが、私が感銘を受けたのはこの2分野でした。
実際得点源にできており、山梨大学医学部の物理ではこの分野はおそらく満点で、トータル9割ほど得点できました(得点開示してないから自己採点だけど)。
漆原先生は、コンデンサー回路ではまず電圧Vを仮定します。
物理のエッセンスでは電気量Qから仮定しますよね。
結局は同じことなのですが、電気量を仮定するとキルヒホッフ第二法則で電位の式を立てたときに分数の形になってしまうので、私は漆原先生のように電圧から仮定する方が好きでした。
(なぜか前回力学の記事に書いてしまったのですが、再掲すると、)電磁誘導では「起・電・力」をキーワードにして、
というように毎回決まった手順で解かせます。
最初は何も考えずにこの手順で解いていくんですが、だんだんと問題に合わせて自分なりにショートカットしたり手順変更をしたりできるようになっていきます。
🌴交流を微積っぽく解く
これはConだと感じる生徒もいるかもしれませんが、私にとってはProでした。
例えば、教科書などで以下のような記述があるじゃないですか。
(コイルについては「ツンデレ」(by漆原晃)というイメージから連想しやすいものの)私は鳥頭すぎてこういうのを覚えることができなかったんですね。
だから何も考えずに微積で計算して位相を求めることができたのは非常に助かりました。
そもそも理系なら数IIIで三角関数の微積は習うので、この方法で教わった方がよいと思います。
ただ実際には為近和彦先生のようにベクトル図(?)で位相差を考えさせる先生もいらっしゃるので、そっちに慣れている人にとっては煩わしく感じるかもしれません。
あと「微積っぽく」と書きましたが、おそらく出版社の都合で「微積は使わない」ということになっているようで、「式変形」という形でお茶を濁しています。笑
※ちなみに漆原先生はご自身の予習や授業でもばちこり微積してるんですが、「微積」を全面に押し出してはいませんね。多分生徒のレベルに合わせています。
🐬Cons
🌴電位の定義が多数出てくる
この本では電位を複数の面から定義しています。
詳しくは本書を読んでいただきたいのですが、何にせよ序盤から1つの用語を複数の面から定義付けしているので、最初はわかりにくく感じました。
(もちろん今ならわかりますけどね!)
🐬類書
🐬こんな人にお勧め
・学校で一度物理の授業を受けたけど忘れちゃった人。
・ガチの初学者だけどめっちゃ根性と集中力がある人(私は挫折しました)。
🐬書いてる人
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