LapisFrog

猫をなでなでしたいだけの人生であった。 ホラーが好きなので、ホラー多めになると思います。

LapisFrog

猫をなでなでしたいだけの人生であった。 ホラーが好きなので、ホラー多めになると思います。

最近の記事

「暗闇の選択」プロット

同サイトに投稿しております「暗闇の選択」のプロットとなります。 まだ、お読みでない方は、先にお読みいただけると幸いです。 尚、プロット作成およびタイトル画像作成には、AI「ChatGPT 4o」を使用しています。 予め、ご了承ください。 ちなみに、こちらの記事のタイトル画像も 「あなたの姿を具現化したら、どのような姿になりますか」 というプロンプトの元、作成されたものです。 何パターンか出してもらいましたが、どうやらChatGPTは、自身の事を女性として表現するようです。

    • 涙のメロンクリームソーダ

      サワムラは、窓の外を見ていた。 午後一時半から、人と会う約束をしていた。 相手は、四十代男性。ごく普通の会社員で、ごく普通の家庭を持ち、ごく普通に暮らしている。 サワムラは、フリーのウェブライターだった。 若年層向けのオカルト記事を書いては、広告収入で日銭を稼いでいる。 最近だと、誹謗中傷を受けている有名人のネタに乗っかって、わざと炎上するような記事を書くような事もしていた。 悲しいかな、書きたい記事を書くより、人心をかき乱す記事を書く方が儲かるのだ。 人を純粋に楽

      • 神々の檻

        マサキは、微睡んでいた。 春先の、日差しの緩やかな陽光。 窓から入ってくる風は、マサキの前髪を優しく撫でる。 できることなら、この安寧のひとときに、身を委ねていたい。 そう思った矢先に、「いいかげん、起きなさい」と声を掛ける者があった。 マサキは、少しだけ目を開き、「いいじゃないか、リオ。今日は土曜日だよ、会社は休みなんだ。もう少し眠らせてくれ」と、眠たげに返事をして、再び目を閉じる。 「だらけているわね。休みだからって、起床時間を遅らせると、体内時計が狂うのよ。定刻

        • 幽霊タクシー

          サトウは、欠伸をした。 時刻は、午後十一時を過ぎていた。 もうひと稼ぎしたいところだったが、前の客が辺鄙なところで降車したおかげで、これ以上の客は望めそうにない。 無線で入ってくる情報も、深夜の盛り場付近のものばかりだ。 サトウは、タクシーの運転手だ。 辺境のオアシスのようなコンビニの駐車場で、缶コーヒーを飲んでいた。 静かだ。 静かすぎる。 付近の道路にも車一台通らない為に、静まり返っている。 ここは、市街地から遠く離れた山中。 この山には、景色の良い展望台と、悪

        「暗闇の選択」プロット

          鏡よ、鏡

          サクマは、焦燥していた。 世間から忘れ去られていくことに、そして、自らの余命が、いくばくも無いことに。 思えば、始まりが良くなかった。 思い付きで作家になろうと書いた小説が、いつの間にか評価され、賞を取り、名が売れたのだ。 初めに書いた小説が特に思い入れもなく、筆が進むまま書いた作品であった為、こんなものかと鼻を高くしたのがいけなかった。 最初のうちこそ、売れた名につられるように小説が売れたのだが、それから徐々に尻つぼみになっていった。 底の浅さが知れたのだろう。 一発

          暮れゆく森で

          クレナは、孤独だった。 生まれ落ちたときから、親はなく、兄弟もなく、周りに誰もいなかった。 体はとても小さく、弱弱しい体を引きずりながら、乳の代わりになる食べ物を探し、どうにか生き延びていた。 クレナは、小さい野兎だ。 毛並みは黒く、目の色も黒い。 夜になると、闇に溶け込んでしまう。 クレナ自体が、夜のようであった。 他の兎たちは、まるでクレナがいないかのように無視をする。 兎だけではない、鳥も、狸も、キツネも、リスも、クレナを無視する。 なんと本来なら、兎を捕食する大

          暮れゆく森で

          伝説の恋のおまじない

          ユウカは、期待していた。 友達のアヤが、伝説のおまじないの方法を見つけたと知らせてきたのだ。 ユウカは高校で、現代美術同好会という部活に所属していた。 文字通り、芸術的分野でも、比較的新しい芸術に特化した部活動である。 例えば、デジタルアートだ。 ペイントソフトを用いて絵を描くはもちろん、活動が今より盛んな年に、小規模だがプロジェクトマッピングに挑戦した先輩もいたらしい。 最近だと、AIアートといったところだろうか。 しかし、同好会である。 部員数はとても少ない。 目指

          伝説の恋のおまじない

          愛されたい顔

          ユカリは、苦悩していた。 鼻筋がすっきりと高く、もう少し小鼻であれば、と。 ブログやSNSで見る、インフルエンサーや芸能人の顔は美しく華があり、鏡に映る自分の顔が粗末なように思えてくるのだ。 ユカリは、ほうっとため息をついた。 祖母が、若いと色々物入りだろうとくれたお金が、数百万円ある。 祖母は、祖父が亡くなった際に受け取った遺産を持て余しているのだ。金払いがとてもいい。 ユカリはこれで、美容整形をしようかと悩んでいたのだ。 親からもらった大切な体とはいうが、多少不具

          愛されたい顔

          Shadow Tasks

          ミサキは疲弊していた。 今の時代の若手の育成方針だかなんだか知らないが、入社して三年ほどしか経っていないにも関わらず、プロジェクトリーダーに抜擢されたのだ。 本来ならチームを引っ張るはずの四、五十代のベテランたちは、アイデアを出す気もなく、指導するでもなく、こちらが何を言ってもこくり、こくりと、赤べこ人形のように頷くだけ。 雲行きが怪しくなってきてはじめて、こちらを責め立てるのだ。 若者になんて任せるからこうなるのだ、俺は何も言っていない。 リーダーが決めたのだから、す

          素敵な隣人

          アキラは歓喜した。 その一報は、まさに僥倖だった。 親戚の遺産を一部、相続することになったのだ。 人の死から湧いた金である。 手放しには喜べないのだが、アキラは少し不道徳なところがあった。 何せ、本当に存在すら知らなかった叔父の相続先になったのだ。 存在を知らなかったので、感傷も何もない。 父方の叔父だが、父方の祖父母はすでに他界していた。 結婚もしていない、兄弟も父のみだ。 アキラは、てっきり父は一人っ子だと思っていた。 話に上がったことがないのだ。 本来なら相続先は

          素敵な隣人

          暗闇の選択

          タカシは困り果てていた。 怠惰な生活を過ごしすぎたのだ。 目当ての大学に入学し、最初こそ意気込み、綿密なカリキュラムを組んだものの、受験勉強に費やしていた熱が失せたことで、いざやるぞというときに、力が抜けきってしまったのだ。 取り返せる、取り返せる、と先延ばしにし、ベッドの上でスマホを弄んでいる間に、徐々に追い詰められていった。 このままでは進級できない。 親にはやる気がないなら、大学を辞めて働けと言われてしまった。 だから……これは苦渋の決断だったのだ。 特例で

          暗闇の選択