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50代転職日記 #3

経理部長(契約社員)の紹介を丁重にお断りした次の日に、同じエージェントの別のコンサルタントからメールが届いた。
某外資系コンサルティング会社の求人である。いやー無理でしょいくらなんでも。ヤング・スマート・アグレッシブと真逆な私には別世界だ。そういえば、新卒で入った中堅SIerの1期下の後輩が今そこにいて、上から2番目の役職になってるらしい。年収、億は下らないんだろうな。ウラヤマシイ。
超一流大学や超一流企業出身でなくても、グローバルな視点から見るとあまり変わらないのだろうか。だってその後輩はお世辞にもいい大学を出たとは言えないし、新卒で私と同じ会社同じ職種だったのだ。
とりあえず応募します、と返事して程なくして「書類選考 通過しました」との連絡と同時に応募企業からも書類通過と次の選考方法を伝える「Congratulations!」というタイトルの英文メールが届いた。カッコイイ。
「次は玉手箱という筆記試験です。対策サイトをいくつかご案内しますので、練習してみてくださいね」とコンサルタントに言われるまま、玉手箱の言語と計数の練習問題を解いてみる。
・・・ヤバい。全く歯が立たない。
答えを読んでから問題を読みましょう→答えが覚えられないし正解もしっくりこない。1分で次の設問に進むスピードにもついていけない。congratulationsをウットリ眺めつつ外資の美しいオフィスに通う妄想もつかの間、筆記試験は惨憺たる結果に終わり、そのまま撃沈した。50過ぎの中年が大企業にいい夢見させてもらった。
中途採用者に課する筆記試験は通過儀礼のようなものと甘く見てはいけない。その日から1日1時間のSPI対策の時間を取った。
YoutubeのSPI対策の動画にも助けられた。短い時間で回答を導くのだから深い知識や複雑な変数は不要なこと、雑情報を省く考え方や設問のパターンを学習すると少しずつ正答率もあがってきた。
筆記試験を毛嫌いする求職者が少なくないそうだが、面接1回筆記試験無しの選考の企業は、若くて頑丈な人なら誰でもいい人手不足の所で企業イメージが良ければ良いほど実は中年には不利である。リファラル採用が望めない私のような野良求職者は筆記試験を課す会社にエントリーすべきだと思う。
そのエージェントとはここまでのお付き合いでそこからはパッタリと連絡は来なくなった。

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