悲しい粒
ぼくは悲しみの粒を集めている
知ることができるように
あなたの粒を集めている
間違えてしまわないように
見ていたいから
ぼくの粒を集めている
そこからなにか見えてくるだろうか
その粒に触れると世界が広がった
悲しい世界
その時は思い出したくなくても
粒を集めていれば触れる
光
光が投影するものはいつかの悲しみ
あなたの粒をふりまくといつかの喜び
なんて、
うまくはゆかないね
一人ぼっちのいつかの悲しみは
あなたの粒で二人ぼっちの悲しみに
向かいあえたら喜びか
でもね
結局は一人だけ
ズレたエナジーは
また粒になる
悲しみの粒を集めるぼくは
明日が来ても今日のまま
まとまらない思考を整理することもなく
悲しみにいそしむ
どうしてもこの小さく巨大な穴には収まるものはなく
破裂するのを待っている
心を揺らした悲しみを思い出したくもない
はずなのに
ぼくは粒を集めている
あなたの幻影を
悲しみを集めている
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