堆積

言葉のしずくが落ちたとき
わたしのこころはまい上がる
この暗い部屋の中
ぱっと色がついたように見えた
世界が変わった瞬間

あなたはいつも冷たく
何を考えてるのか分からない人
薄っぺら
だけど愛してる
理由はあるけどないの

わたしはとても厄介で私の世界は不可分
誰も断ち切ることはできないから
でも扉を開けて歩き出したとき
重くのしかかった思い
その先の光

あなたはいつも求めてばかり
自分勝手な人
暗闇にうずくまって
わたしがそうしてたように
止まったままの雲

発しても帰ってくる言葉は
悪神からの回答
憎むべき存在
でも憎めない
今はまだ

私はただ一人温かい海を漂っていた
そこが極寒だと気づいたとき
戻れない昨日
あなたの冷たい温度は暖かくて
ほっとしていた
そうして積み重ねられた時間
一緒にいると針のむしろ
だけどわたしはあなたを守る

この気持ち
これが愛かな
人を好きになったら幸せだった
深く踏み込むとそれは怖くなり立ち止まる

迷い込むわたし
世界の変わった瞬間
こころに火が灯る
わたしの世界は不可分で
動けないガリバー
温かい海
心地のよい場所
強い気持ち
極寒の世界
すべての愛の源
永遠に続くはずの迷宮

この感覚
これは愛かな
あなたといるととても満たされる
踏み込んでも足りないお互いの沼

硬化してゆくわたし
包み込むあなた
溺れるあなた
広がったわたし
泥をかぶった深海の点
漆黒の永遠

去年尊敬している人の働きかけというか、働きかけでもないかもしれないけど、こういう感じ、ってきっかけをもらった感じで書いてみたものです。