保育園最後の運動会

5歳の娘の保育園最後の運動会だった。

「もう最後か」

月日がそれほど経過していたのだと不思議な

感覚におちいった。

2歳から入園したのだか、

去年の出来事のように感じる。


運動会の練習がんばっている様子を

毎日伝えてくる娘。

やる気満々なんだなと、

成長した姿を少し期待する親。

決して運動神経が良いわけでもないし、 

足が速い訳でもない娘。

楽しんで、精一杯やってくれるだけで満足。


2人ずつ走るかけっこ。

負けはしたけれど、

娘の表現は笑顔だ。


クラスの子たちと力を合わせて行う、

おっきなバルーンをつくる演出。

上手くいって満足気だ。


2チームに分かれて行う対抗リレー。

順にバトンをつなぎ、1人2回走る。

第一走で走り、

少し遅れて第二走者にバトンをつなぐ。

途中、チームの子がバトンを落とした。

チームは大きな差をつけられ、

2巡目へ。

娘の表情はかたまっている。

何か少し走りにくそうにも見える。

次の走者へバトンをつなぎ、

みんな必死に追いかけたけれど、 

娘のチームは敗れた。

「やったー!」

と声をあげて喜ぶ相手チームの園児達。

父兄に拍手で送られながら退場していく。

わたしも大きな拍手を送った。

妻が遠目に見える娘の後ろ姿をみて

「アレ?泣いてる?」

最後のプログラム「親子体操」の為に

整列している中に娘の姿はない。

背中を向けたままだ。

先生に付き添われながらママの元へ。

泣いている娘をみて、

どう声をかけたらいいかわからない。

すると、

「○○ちゃんに水筒のお茶をこぼされたんだよ」

と主張する娘。

「なんだそれ」

と呆れる妻。

でも、それが本当の理由でないことは

妻もわたしも分かっている。

少し甘え気味にママと一緒に

親子体操をする娘。

悔しさをしっかり感じ、

感情を表に出す娘。

まだまだ子どもと思っていたけれど、

成長した姿をみれた瞬間。



目がしらが熱くなるのを感じ、
 
それを娘に悟られまいと
 
違う話題をする妻とわたし。

 
写真やビデオではなく、
 
目に焼きついた映像が、
  
しっかりと記憶されている。
 
この先、
 
このような光景を目にすることが増えるのかな?
 
と期待するわたし。

写真やビデオを撮るのもいいけれど、
 
目というフィルターを通して、
 
わが子の成長を記憶していきたいと思う。


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