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ヤマモト・カレン
2021年7月21日 21:41
半端でツヤツヤしたお月様が出ていたので写真に撮ろうとしたら、案の定遠くの白い星か、できたばかりの胎児のようなぼんやりした光にしかならない。それで湯船に浸かりながら頬杖をついて、あれこれ考えたり悩んだりふふふと笑ったり歌ったりしていた。入浴剤入れればよかったな。マンドポップを流しながら楽しい出来事を思い浮かべたらちょっと寂しくなった。頭の中でカレンダーを広げて、一つずつ赤いペンでチェックを入れる
2021年7月14日 11:39
水やり蝉の抜け殻を拾ったらとても軽くて、なんだか涙が出てきた。暑いので植物にホースで盛大に水をやる。こういう季節は日差しも湿気の強い匂いもあんまり好きではなかったけれど、青い葉っぱから滴る雫を見ると何だか自分まで生き生きしているような感じに見舞われた。でも、早朝からもう既にエネルギーに溢れた日差しが私にはとってもつらい。だけれど、暑い暑い言いながら外に出て、水を撒いたり、季節を見つけたりして、部
2021年7月12日 13:47
満員電車でギスギスして靴の踵を踏まれたり、肘で鞄を押しやったり、そういうのが馬鹿らしい。夜の街を行き交う人々は、そういう冷たさがない。夏とはいえ、しっとりした少し冷たい空気の中で、踊る陽気な外国人、花火をする男女、散歩される白い犬、お酒の缶を持つ人達、煙草の煙、シャッターが降りた街、濡れた地面が色んなところに反射して鈍く光る。ほんとうの暗闇、大自然のそれとは全く違う都会の暗さは、寂しげでもひと