詩作教室 | 世界一わかりやすいソネット入門
詩のひとつの形式として「ソネット」というものがある。最近、シェイクスピアのソネットを読んでいるが、そもそもソネットとは何かということがよくわからなかったので、いろいろ調べてみた。
どうやら一言でソネットと言っても、いろいろな形式があるようだ。この記事では、シェイクスピア流のソネットの作り方に話を限定して、作り方をわかりやすく説明する。
世界一わかりやすいソネットの作り方の記事のはず😄だが、それでもそれなりに複雑なので、気合いを入れてお読みください。
ソネットの形式
ソネットとは、14行からなる詩である。
普通の文章の段落にあたるものを、詩では「連」(stanza、スタンザ)という。
シェイクスピアのソネットは、
4行の連が3つと、最後の2行の連からなる(4×3+2=14)。
つまり、「起承転結」の「起承転」が4行で、「結」は2行で締めるということである。
押韻のパターン
「連」のいちばん最後の音を合わせることを「押韻」(「韻を踏む」という)という。
抽象的に書くと、シェイクスピアのソネット場合、押韻の一般的パターンは、
「abab, cdcd, efef, gg 」。
ただ、いくつかのシェイクスピアのソネットを見たが、「abcdefg」という7つの異なる音を使え!ということではなく、第1連、第2連、第3連では「異なる組み合わせ」を使えということだ。
たとえば、ソネット75の押韻パターンは「abab, bcbc, cdcd, ee」である。
弱強五歩格
ソネットは14行から成るが、
それぞれの行は、「弱く読まれる音節」と「強く読まれる音節」が交互に「五回」繰り返される。
これを「弱強五歩格」という。
ソネット70の一部を例にとれば、
That thou art blamed shall not be thy de•fect,
For slan•der's mark was ev•er yet the fair.
そもそも「音節とはなにか?」という厄介な問題があるが、辞書を引けば「・」で区切られているので、調べればわかる。
連の中で、強く読まれるのは「アクセント」のある部分。
弱く読まれるのは、それぞれの単語のアクセントのない部分、冠詞、前置詞、be動詞(「~である」という意味での普通の使い方)、助動詞などが代表的なものである。
まとめ | ソネットとは?
①
14行で書かれる。
②
「連」は「4行、4行、4行、2行」に分かれる
③
最後の2行には、結論めいたことを書く。
④
すべての行では、「弱」と「強」を互い違いに五回繰り返す。
以上のことを念頭において、
シェイクスピアのソネットをお聞きください。
できれば、自分で作ってみるのも面白いと思う。
ソネット18
シェイクスピアのソネットは152ある。
すべて朗読してみてもいいかもしれない。暑い夏の英語学習には、小説を読むより、毎日いくつかのソネット朗読するほうがいいかもしれない。
私はあとで自分で作ってみようと思っています。興味を持たれた方がいらっしゃったら、この記事を埋め込んで投稿してくださると嬉しいです。
(主要参考文献)
・柴田稔彦(編)「対訳シェイクスピア詩集」(岩波文庫)
・吉竹迪夫(著)「英詩選」(中教出版)
・小川和夫(著)「英詩饗宴」(南雲堂)
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