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「内弁慶」をどう翻訳する!?

だいぶ前のことだが、友人との会話の中で「ネット弁慶」という言葉を知った。そのとき初めて聞いた言葉だったが、「ネット上では色々自由にいいたいことを書くくせに、実際に人と会うと意見が言えない人」みたいな意味なのだろうとすぐに理解できた。

ネット+内弁慶=ネット弁慶

ということで(どういうこと?)、今回は「内弁慶」をどう英語に翻訳するかの話をしたいと思います(強引な話の展開だなぁ)。

手元にある「ウィズダム和英辞典第2版」(三省堂)で「内弁慶」を
ひいてみると

うちべんけい 内弁慶
◉内弁慶である(=家ではいばっているがよそでは人の言いなりである)
be bossy at home but
submissive elsewhere.

と出ている。他の辞書も当たってみたが、大差はなかった。

英語にない言葉だから、「内弁慶」に限らず、日本語に訳そうとすると、言葉を尽くして説明するしかない。しかし、もっと短く表現できないだろうか、と頭の片隅でずっと考えていた。

しばらくしたあと、

Orhan Pamuk,
" The Red-Haired Woman "

を読んでいたら

" He's an angry introvert, a peculiar sort of guy."

という文に出会った。

" an angry introvert"って
「内弁慶」のことだ!

と話の筋とは関係のところで感動してしまった。

「怒ってる内向的な人」

もっと簡潔で過不足のない表現があるかもしれないが、もし「内弁慶」を、今翻訳しなければならないとしたら、私は、「内弁慶」を

"an angry introvert"

と翻訳するつもりである。

ネット弁慶」なら、

an angry introvert just on SNS

これはちょっと長すぎますか?

「内弁慶」に限らず、どう訳したらいいかという問題は、普段から注意したいと思っている。




この記事は3年前の記事の再掲です。


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山根あきら | 妄想哲学者
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