
中学数学 | 正多面体が5つしかない理由
正多面体は、五種類しかないことが知られています。
きちんとした証明は、リンク先を眺めていただくとして、この記事ではザックリと説明してみたいと思います。
https://manabitimes.jp/math/899
正多面体とは、正三角形なら正三角形だけで作られるような多面体のことです。
この記事では、条件を2つだけ設定して考えてみます。
まず正多面体の1つ頂点に集まる正多角形の数ですが、多面体とは立体ですから、少なくても「3つ以上」の多角形が集まらなければなりません。2つ以下の場合は立体になりません。
ということで、1つ目の条件は、
①正多面体1つの頂点に集まる正多角形の数は3つ以上である。
もう1つの条件は、正多面体の1つの頂点に集まる正多角形の角度の和は、360度より小さいことです。
角度の和が360度になると、平面になってしまうからです。
ということで、2つ目の条件は、
②正多面体の1つの頂点に集まる正多角形の角度の和が360度より小さい。
以上の2つの条件で考えてみましょう。
(A)正三角形の場合。
正三角形の1つの角は60度ですね。
正多面体の1つの頂点に集まる正多角形の数は3つ以上なので、まず3つの場合を考えてみます。
60✕3=180 <360
これは条件を満たしています。
60✕4=240 <360
これも条件を満たしています。
60✕5=300<360
これも条件を満たしています。
しかし、60✕6=360なので、これ以上大きな数は条件を満たしません。
ということで、1つの面が正三角形である正多面体の数は3つになります。
同様に「正方形」の場合を考えてみましょう。
(B)正方形の場合。
正方形の1つの角は90度です。
90✕3=270<360
これは条件を満たしています。
90✕4=360なので、4以上はありえません。
ということで、正多面体の1つの面が正方形であるのは1つだけです。
これは言うまでもなく、正六面体、つまり、正立方体(サイコロ🎲)です。
次は正五角形の場合を考えてみましょう。
(C)正五角形の場合。
正五角形の1つの角は、108度です。
108✕3=324
これは条件を満たしています。
108✕4=432>360 なので、条件を満たしません。
ということで、1つ面が正五角形である多面体は1つだけになります。
正六角形の1つの角は、120度ですが、
120✕3=360になってしまい、条件を満たすものは1つもありません。
よって、正多面体の数はぜんぶで5つということになります。
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