
当たり前のことを当たり前に考えるだけ。
100チームが参加する野球大会があります。トーナメント方式で優勝チームを決めるとき、全部で何試合おこなえばよいでしょうか?
前もって同じ問題に出会ったことがある人ならば、あっという間に答えが分かります。けれども、初めての人には難しく思えるかもしれませんね。
いっけん複雑そうに思える問題も、すぐに答えを出そうとせず、そもそもトーナメント方式で1試合おこなわれると何が起こるのか?、と考えてみましょう。
トーナメント方式の場合、ひとつの試合で2チームが激突します。そして必ず敗れたチームは姿を消すことになります。つまり、1試合おこなわれるたびに、1チームずつ減っていきます。
「1試合で1チーム減る」ということに気がつけば、100チームから1チームを残すのがトーナメントですから、答えは「99試合」ということになります。「引き分け再試合がなければ」、ですけどね。
1000チームのトーナメントなら999試合、10000チームのトーナメントなら9999試合となります。
「トーナメント」というと、甲子園の高校野球を想起してしまうので、「対戦相手は?」「組み合わせは?」なんて考えてしまいがちです。もちろんチームによっては、1回戦が初戦になったり2回戦からが初戦になるということはありますが、全体の試合数を考えるときには考える必要のないことです。
答えがいくつになるかはともかく…
すこしトーナメントの話から逸れるかもしれませんが、数学的な問題で頭の中がゴチャゴチヤっとしたときは、シンプルにモノを考えてみましょう。
たとえば、「組み合わせ」。公式として書くと次のようになります(眺めるだけでいいです😊)。

とりあえず「Pはなに?」とか、余計なことは考えないで大丈夫です😊。
たとえば5本の色鉛筆から1本選ぶならば次のように表されます。

同様に5本の色鉛筆から4本選ぶ場合は次のようになります。

ところで、( 計算できるかどうかは別として ) 次の関係が成り立つことがすぐに理解できますか?

ケースの中に5本の色鉛筆があって、その中から1本だけ手に取るとき、手を持っている1本に注目すれば「1本選んだ」と言えますが、ケースに残した4本に注目すれば「4本選んだ」とも言えますね。
注目するのがケースなのか、手なのかという違いなので、どちらも同じ状況を別の仕方で表現したに過ぎません😊。納得できたでしょうか?

「籠に4個のリンゴ🍎を残す」ことも
「手に1個のリンゴ🍎を取る」ことも
結局同じことです。
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