エッセイ | 漢字の書き順
(1)
私が小中学生だった頃、国語の試験問題で「漢字の書き順」が問われることがあった。
今では文字を「書く」ことよりも、「打ち込む」ことのほうが多いから、現在の入試問題では、以前ほど漢字の書き順を問われることは少なくなっているように思う。
書道で文字を書く人にとっては、今でも書き順は大切なのかもしれないけど。
(2)
よほど変な順番でなければ、書き上がったときに文字が認識できればいいと思う。しかし、小学生の頃、書き順にうるさかった先生に教わったので、他の人が間違った順番で書いているところを見かけると、なんか気持ち悪い。
基本的には漢字は「上から下」「左から右」の順に書けば、はじめて知った漢字でもだいたい正しい書き順で書くことができる。
しかし、未だに納得できない文字もある。
誰でも知っている文字でいうと、「右」と「左」。
「右」は「ノ」の部分を一番はじめにに書いたあとに「一」を書くのが正しい。
それに対して、「左」は「一」の部分を一番はじめに書いたあとに「ノ」の部分を書くのが正しい。
納得できますか?
(3)
たしかハンガリー人の数学者ピーター・フランクルさんのエッセイだったと記憶しているが、「博」という文字の書き順に触れていた。
ご存じの通り、フランクルさんは、10ヵ国くらいの言語を自由に操る語学の達人としても有名な方だが、漢字の書き順にも精通されているようだ。
「博」の文字を正しい書き順で書くことができますか😄?
こういう書き順(↓)が正解です。
一応、漢和辞典で確認したのだが、私は自分で「博」という文字を書くときに、右上の「、」を一番最後に書いていた。
「くだらん」という人もいるかもしれないが、漢字を使わない母語の外国人に、正しい漢字の書き順を教わるとは、なんとも情けない気持ちになった。
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします