一語の宇宙 | logarithm | 対数
「logarithm」。
ロガリズムとは「対数」のこと。
「log」という記号を高校で学んだ人も多いと思う。
「logarithm」の語源は、
ギリシア語の、「言葉」という意味の「logos」(ロゴス)と、
「数字」を意味する「arithmos」。
「logos」には、「言葉」という意味の他に「割合」「比率」という意味もある。
論理を意味する「logic」にも通じる。
「arithmos」は、「算数」を意味する「arithmetic」にも生きている。
だから、「logarithm」は「対数」というよりも「算数の論理」といったほうが親しみやすいかもしれない。
「対数」というと難しく聞こえるが、面倒くさい「かけ算」を、簡単な「足し算」に書き換えるマシーンのようなものだ。
例えば
「1,000 × 1,0000 」を計算(筆算)して、
10,000,000という答えを見つけるよりも、「桁数」(というか「ゼロ」の個数)に注目して、
「3+4」を計算して「7」としたほうが便利だろう。
今書いたことを「常用対数」を使って書けば、
log1000 + log10000 = 3+4 = 7
となる。
だいぶ見た目がスッキリする。
log pq = log p + log q
log p/q = log p -log q
なんて公式を見ると、恐怖を感じる人だって、「100×100=10,000」を考えるとき、「2+2=4」で「1」のあとに「0」を4つ付ける、みたいな考え方を使っているだろう。
ここで、この記事を終わりにしてもいいのだが、もう少し「トリビア」を付け加えます。
「logarithm」という言葉を最初に使ったのは、「ネイピア」という人物。
微分積分でよく登場する「e」のことを「ネイピア数」という。
具体的には
e = 2.71828・・・と続く無理数のことだ。
功績のあったネイピアにちなんで「n」としても良さそうだが、
「オイラー(Euler)」という数学者の頭文字をとって「e」と表記されるようになった。
「ネイピア」の頭文字は「N」だが、「n」という文字は、
「n次方程式」とか自然数「natural number」という時に使われるので、避けられたのだろう。
「一語の宇宙」では、英単語を1つ取り上げてエッセイを書きます。
こちらのマガジンに収録していきます。
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