バイクで美術館巡り:神田明神 資料館
〒101-0021 東京都千代田区外神田 2-16-2
https://www.kandamyoujin.or.jp/
駐車場
バイク、自転車:専用の場所はないが参拝者は境内に駐輪できる
クルマ:無料駐車場あり
資料館拝観料:300 円
東京のど真ん中、秋葉原のすぐ近くである。
神社周辺で参拝以外の用をついでに足したい場合は他の場所に駐車駐輪する。バイクは秋葉原 UDX などが定番だが、50 cc ならバイクタイムズ秋葉原万世橋が神田明神に近い。自転車の駐輪場は秋葉原駅周辺には何ヶ所もあるが、UDX にもある。また、クルマの駐車場も探せば案外多い。ただ秋葉原周辺は街の変化が早いので、事前確認は必要だと思う。akippa とかで探すのもいいかもしれない。
資料館
本殿の横にある三階建ての建物の、二階と三階が資料館になっている。別の、参拝受付の建物から地下道を通って資料館に行く経路になっていて、資料館の入り口は閉め切られている。地下道には、現代美術家の松井守男による多数の風景画やマンダラなどが飾られている。
資料館自体は広くもないし展示も多くはないが、密度は高く、じっくり見ているといつのまにか一時間くらい経っている感じである。秋葉原というアニメコンテンツの世界的聖地の間近にあるだけあって、アニメコラボのイベントやグッズ関連の展示もあり、さらにはアニメコラボの企画展もたびたび行なわれているが、展示のメインは神社の成り立ちや祭事に関する資料である。
神田明神の創建は平安時代だそうだが、平将門を祀っている事で古くからあがめられてきたという縁起にまつわるもの、主には江戸時代に描かれた絵などが展示されているが、驚くべき事に、将門が彫ったとされる木像が展示されている。本当なら 1000 年前の木像だが、ケースのガラス板の具合でなんだかよく見えない。
なお普通の神社の宝物館にありがちな刀剣は全然展示されていない。鎧が展示されているが、それは NHK の大河ドラマの平将門役で使われたもの、という縁である。また、この平将門がらみで神田明神と千葉県の成田山新勝寺は因縁があるそうだが、普通の参詣者は気にする必要は全然ないと思う。成田山には書道美術館があり、ぜひ行くべきである。
山車を引いて練り歩く祭りの様子を模型で再現したものが、江戸時代と現代の二つ、展示されている。また、日本の各所の山車の模型も、そのスタイルの特徴の説明とともに展示されており、学術的価値もある展示になっている。総じてこの資料館は、模型や人形が多い印象である。
でやはり、アニメコラボの展示はしっかりある。こち亀 40 周年コラボや、ラブライブ、シュタインズゲートとのイベントコラボの資料、お守りなどのグッズ類が展示されている。
ご祈祷
江戸総鎮守を名乗る神田明神は、地元の崇敬の集める歴史のある神社である。さまざまなご祈祷をしてもらうことができ、二輪四輪の自動車のお払いも交通安全祈願と合わせてしてもらえる (初穂料は 10,000 円から)。ご祈祷の時間自体は 10 分かそこらなので、混雑していなければ受付から終了まで 30 〜 40 分程度見ていれば足りる。時間は短くともご祈祷をよく聞いていれば、自分の名前と祈願内容を神様に伝えてくれているのがわかる。ご祈祷が終わるとお守り、ステッカー、お神酒などを授けてもらえる。ただ授与品の内容は初穂料によって変わるのかもしれない。なお、バイクやクルマをお祓いしてもらう場所は地面が傾斜しているので、バイクの車種によってはちょっと気をつけた方がいいかもしれない。
授与品のお神酒は一合瓶で、味はハッキリめでアルコールも 15度 にしてはしっかり感じられる割にクセや米の匂いはあまりなく、かなりおいしい日本酒である。お神酒というと古式ゆかしい素朴な製法で作っちゃってて、おいしさは二の次なモノが多いが、これはおいしい。ぺろっと飲んでしまいかねないので、授与されたその場で開けてはいけない。
食事
境内に文化交流館 EDOCCO という建物があり、そこの MASU MASU というカフェで抹茶と団子のセット、お汁粉、うどん、カレーなどの軽食をとれる。また、コロナ禍で苦しんでいる全ての人への応援として「神社声援 (ジンジャエール)」というジンジャーエールを売っている (これは授与品じゃなくて商品、という事でいいのかな...)。
神田明神では昔から参拝者向けとして二件の甘酒屋の老舗が知られているようで、参道 (非常に短い、50 m くらい) で楽しめる。そば屋もある。そして5分も歩けば秋葉原の駅なので、食べるものには全く事欠かないし、外国人向けの観光産業としての食事もたくさんあって、取れる食事のバラエティは幅広い。
周囲
くどいとは思うが、秋葉原がすぐ近くである。従ってお茶の水も近く、湯島聖堂が神社のすぐ南にある。また北に 1 km 足らずで湯島天神があり、日本画に限って言えば、こちらの宝物殿の方が神田明神で見られるものより芸術性の豊かなものが多いように思える。そして湯島天神は上野公園のすぐ近くである。上野公園にはパンダに加え、美術館がたくさんある。神田明神に近い方から、上野の森美術館、国立西洋美術館、国立科学博物館、東京都美術館、東京国立博物館、東京藝術大学美術館がある。ただ藝大の美術館まで来てしまうと、神田明神から 3 km 近くになる。神田明神から南に 3 km 行くと三菱一号館美術館、東京駅、皇居がある。これだけで2〜3日楽しめるボリュームである。さすが東京、と言うほかない。