バイクで美術館巡り:鋸山美術館
〒299-1861 千葉県富津市金谷 2146-1
https://nokogiriyama.com
駐車場
バイク、自転車:専用の場所はないが問題なく駐輪できる
クルマ:無料駐車場あり
入場料:800 円 (別館 300 円と合わせて 1000 円、JAF割引で900円になる)
内房なぎさライン (国道 127 号線) 沿いにあり、見つけるのは容易である。この道はカーブとトンネルが多く、道幅もあまり広くなく、さらに海沿いで風が強い事もあるので、自転車とバイクはやや走行注意である。
美術館
2009 年に「金谷美術館」として地元有志によって設立され、2019 年に館名を「鋸山美術館」に改めた、とのこと。小さな美術館で地元ゆかりの作品を展示していると聞くと、あまり期待はできないような気がしてしまうが、展示作品は絵画も彫刻も、迫力のあるものから優しさや愛を感じるものまで、見ごたえは十分にある。確かに地元に根ざした作品が多し点数も多くはないが、だからと言って何か独りよがりな難解なものだったりパッとしないものだったりはせず、言葉にできない何かが分かりやすく伝わる作品が多いように思う。疲れたときに見ると何かホッとしたり、あるいは自分の人生の越し方行く末にふと思いが至ったり、ごく普通の一般の人々の心に感じ入るものがある作品が多いようにも思う。
別館は土蔵を改装したもので、鋸山の石材の産地としての歴史資料を展示している。房州石と呼ばれた石材のサンプルや、道具や衣装、文書、かつての観光案内などが見られる。
本館と別館の間には彫刻の展示されている庭があり、季節によっては早咲きの桜や黄色い水仙などが文字通り花を添えており、これを見ることで自分の内心が豊かになる様子を感じることができる。
食事
美術館には飲食はなにもないが、それは不要だからである。美術館から徒歩2分で金谷港に着く。ザ・フィッシュというきれいな建物が目を引くが (犬吠埼の「テラステラス」と似ている)、そこに和洋の海鮮料理が楽しめるレストランや海産物の土産店があり、また気軽な寿司屋などもある。そして徒歩数分の範囲に漁師飯を出す店がいくつもある。金谷周辺はふかふかのアジフライが有名で、だいたいどの料理屋に入っても食べられる。しかし海鮮丼、ちらし寿司、浜焼き、あるいはペスカトーレなど、もう何を食べてもうまい (おいしいものはそれなりのお値段ではあるが)。行列ができている所もあるが、そうでないならおいしくない、という意味では全然ない。なお美術館の隣には大手のファミレスがある。
周囲
二次大戦時、美術館の裏山には金谷砲台があった。戦後に遊園地になったようだが今は完全に朽ち果てていると思われる。おそらくは私有地なので、立ち入る事に合法性を見いだす事はむずかしいかもしれない。戦争遺跡は舘山まで行けば、地下壕跡がある。美術館から徒歩数分のところに金谷ステーションという観光施設があり、日帰り入浴や宿泊ができる。南に 6 km のところに菱川師宣記念館がある。また鋸山登山も、ロープウェイ乗り場まで 1 km、登山自動車道入口まで 2 km くらいである (いずれも有料)。登って絶景を見つつ日本寺に参拝できる。
内房では美しい夕日が見られるところが多く、また富士山もかなりはっきり見える。海沿いなので、釣りをしている人も多い。ただ外房ほどではないが、波は穏やかではない。