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【2分で読める】キネステティクス®ってどんなもの? 9.キネステティクス®の「学習サイクル」

ピューシスでは、「セラピーが好き」「ボディワークが好き」「学びやアクティビティに熱い想いを持っている」という人のお話を聞いていきたいと思っています。

数回にわたってお届けする今回のテーマは、キネステティクス®についてです。

動きの分析ツールであり、自分が楽に動けるようになるだけでなく、介助の場面においては、介助する人もされる人も、両方が楽に動けるようになるというキネステティクス®
国内唯一の認定機関である一般社団法人キネステティクス・ジャパンさんでは、各地でコース開催など普及活動を行っておられます。

キネステティクス®とは、どのようなものなのでしょうか?
一般社団法人キネステティクス・ジャパンのマスタートレーナーのお1人でいらっしゃいます、渡邊康子さんにお話をうかがいます。

一般社団法人キネステティクス・ジャパンさんのホームページはこちら↓

キネステティクス®ってどんなもの?
9.キネステティクス®の「学習サイクル」

渡邊さん(以下、敬称略)
ピューシス(以下、ピュ)

渡邊:
キネステティクス®︎の概念を教えるってことだけではなくて……。認識プラクティショナーコースとか、私はベーシックトレーナーとアドバンストレーナーを養成できるマスタートレーナーなんですけど、どんどんそうやって学習していってるなかで、キネステティクス®︎を教えるだけじゃなくて、「教えるってどういうことだろう」っていうことが、すごい自分の人生に生きてきてるなっていうか。仕事をする上でも、何をする上でもですね。

というのは、キネステティクス®︎のもう一つの大きな特徴が、「学習サイクル」という、特徴的な学習の仕方があるんですね。

ピュ:
はい。

渡邊:
それは、最初に話しました「行動サイバネティクス」の考えが背景にあります。

「学習のサイクル」を大まかに言うとですね、まず初めに「注目する活動1」で、いつもやってる動きをやります。「いつもどうしてますか?」と。それをやって、「自分はいつもどうしてるかな?」って、まず現状をね、自分で、まだよく分かんないけど言葉にします。
言葉にするってことは、意識化するわけですね、普段無意識にしてることを。

それで「学習の活動」っていうのを次にやるんですけど、そこで概念を学習するんですね。「概念って何?」っていうのを学習するんですね。

その学習をした後に、「統合の活動」で、学んだ概念を使って別の活動をします。活動で学んだ概念を使います。
 
ピュ:
はい。

渡邊:
例えば「起き上がり」をするときに、「骨と筋肉っていう概念を使ったら、どういう風な動きができるかな?」って。そこで試行錯誤する訳ですね。

最後に「注目する活動2」っていうのがあって、「注目する活動1」でやったのと同じことをするんですよ。
でもその段階になったら、新たな概念が私たちの中に入ってるわけで、学習者の中に。受講生の中に入っているので、新しく学んでそれを使ってみて、この学習を経て、「じゃあ最初のことをやってみましょう」。

そこで変化するわけですね。自分がその変化に気付く。その学習サイクルが、すごく大事なんですね。

ピュ:
注目するっていうところにまた戻ってくるんだけど、ぐるっと一周するだけじゃなくて、螺旋になってて、高さが変わってるっていうことですね。

渡邊:
そうそう、そうなんです。進化してるんですよ。それが学習なんですよね。

だから、教師が教える、トレーナーが全て知ってるから「はいどうぞ」って教えるわけじゃなくて。
概念は一緒に学びながら教えますけど、それを使っていくなかで、自分で学習していくっていう、過程を踏むんですね。


次回は最終回 10.キネステティクス®を通して、苦手だったことが楽しくなった です。

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