ICFモデルを用いた在宅鍼灸臨床過程の展開〜ICFの成り立ち〜
ども、HAMTライターのてっちゃんです。
今回からは在宅医療の領域に関わる鍼灸師にとって欠かすことの出来ない「ICF」について3回シリーズで解説していきたいと思います。
ICFICFと言っていますが、ICFが意味する真の狙いがなんなのか、あまり理解していない方も多いのではないでしょうか。
実際、ICFの話をこれまでに鍼灸師や鍼灸学生に向けて講義した時も”名前を知っている”程度が殆どで、そもそもこんな概念的なものに興味がないと思います。
実際、正直いうとICFの話をしているボク自身がICFに全く興味のない代表格の一人だったので気持ちはよーく分かります。ボクも在宅医療の領域にDiveするまでは一切関心もなく、国試対策用に勉強した程度でした。
では一体、そんなボクがICFの重要性について解説しようとしているか?
鍼灸師の立場からすると、東洋医学・東洋思想を理解していないのに鍼灸の事を知った風に語られると「もやっ」としますよね。
リハビリテーション専門職からするとICFは根底にある最も大切なものであり、在宅医療の領域に携わる上では鍼灸師も必ず知っておくべき考え方です。
1.ICFってそもそもなに?
まずはご存知の方も、「初めて聞いた」という初見さんも、ICFを深く学ぶ前に基本的なところからお話していきたいと思います。
この図にあるように、ICFは国際生活機能分類というめちゃくちゃ壮大な分類であるということです。
ここで気づいた方もいるかと思いますが、この英文をそのまま直訳すると「国際生活機能分類にならなくないか」と思いませんか?
これを直訳すると、
「国際的な生活機能、能力障害、健康状態の分類」となります。
直訳して捉えるとややこしくなってしまいそうですよね。
では続いてこの図も見てみましょう。
この図はリハビリテーション医学を学んでいれば必ず一度は目にする図ですが、ひとまずは「身体だけじゃなくて全体像を捉えればいいんだな」ということが何となく分かればOKです。
なんでそんな適当なことを言うのかというと、ICFのみを単独で理解しようとしても上手く理解することは出来ません。
正確に理解する上で大切なのは、どのような変遷を辿ってICFが誕生したのかを歴史から知ることです。
2.ICFを歴史から考えてみよう
2001年に誕生したICFですが、実は遡ること約20年前である1980年にできたICIDH(国際障害分類)の改訂版なんです。
このICIDHを知らずしてICFを正しく理解することは出来ないので、併せて理解するようにしましょう。
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